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護摩行

2008年11月25日 08:16

護摩行

阪神新井、今オフ“最恐”護摩行
ことし1月の護摩行。さらに勢いを増した炎が新井を襲う

 覚悟を決めた。腰を骨折し、V逸の屈辱を味わった新井が前代未聞の護摩行に立ち向かう。

 「昨年以上に厳しくなるのではないか。(前回は)2000本ぐらいだったが、2500本から3000本ぐらいになる。(過去に経験した人は)ないです。2500本でも手足がしびれる、と言っていたし、耐えられるのかどうか。(労組選手会の会長になったし、厳しい行に耐えてもらいたい」

 5年連続となる恒例修行。具体的な日程は決まっていないが、最福寺の池口法主は壮絶メニューを明かした。

 ことし1月に行った際は300度以上の炎は高さ3メートルに達し、約50センチの距離にあった顔は赤く腫れ上がった。「金本はやけどをしない? 新井もそれぐらいになってきている」。師匠の目には責任感が芽生え、「気」が宿っているように映った。だからこそ、さらに負荷をかける。当然、時間も長くなる。40分増の2時間40分。超人的な数字だ。

 「(護摩行に)行くこと自体が鍛えること。とにかくしんどい。毎年、怖さというのは、やっぱりある。(打撃3部門で自己最多が目標かと問われて)毎年、そうでしょ。3割や100打点でいいや、とか思ったら、終わってしまうから」

 新井は言葉に力を込めた。ファンと真弓監督が期待するのは当然、本塁打増。自己ベストはキングを獲得した2005年の43本塁打。「新井超え」を目指し、炎に包まれるわけだ。

 94試合で8本塁打に終わった今季を振り返って、「甲子園が広く? それは感じました。(今後の練習法は)いろいろ考えながらやる。考え方も、技術的もそうだしね」。テクニックだけではない。心と体が合致したとき、白球はフェンスを越える。だから最福寺の鍛錬メニューには毎日2時間の掃除が入っている。荒行事から始まる09年シーズン。“紅蓮の柱”の向こうから頂が見える。

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