じょじょに弱っていくシロ…

シロの片方だけ目が飛び出した顔！もう、言葉がない。正直、人間と違い検査機器も完備されていない診療だし。シロの病状の進行具合は正確には分からない。だから、悲惨なシロの面相から、１、２ヶ月がいいところかなと。もう、末期も末期かなと。でも、そうでもなかった。
散歩もするし、食欲も落ちたとは言え、まだあった。鎮痛剤のせいか痛がりもしない。夏を迎える頃には、飛び出していた目が一見正常に戻った。もちろん抗ガン剤を飲んでる訳でもないから、腫瘍が小さくなる筈もない。もちろん家族は奇跡を願ったが…
相変わらず食事の時になると、チビはシロに吠えたてた。アンタ、食事の要求しなさいよって。でも、そういう時もシロはただ吠えられるまま。起き上がる気力も吠える気力もない。チビが諦めるまで、ただジッとしているだけ。その姿があまりにも哀れ…
秋になるとまた目が飛び出してきた。走るなど思いもよらず、やっと歩くぐらい。散歩の距離も少しずつ減って。チビとは別に。
秋が深まる頃には、更に弱々しく。歩くのも痛がる。あとで分かったんだけど、股関節にも転移していた。食事もほとんどとれなくなる。医者から栄養剤を処方してもらって飲む…