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サヨナラで勝った!(苦労して)

2009年07月29日 08:13

阪神新井土壇場で死に物狂い同点打
2009年7月29日(水) 7時52分 サンケイスポーツ
関本さよなら打!
 (セ・リーグ阪神5x-4横浜、13回戦、阪神8勝5敗、28日、甲子園虎党の“悲鳴”を体中に受けた。4打席凡退で迎えた九回一死二塁。放った打球は二塁手の頭上を越え、湿った芝生の上で弾んだ。二走・鳥谷が、足をもつれさせながらも生還する。起死回生の同点タイムリー。しかし、試合後の新井は眉間のシワが寄ったままだった。

 「…」

 報道陣の矢継ぎ早の質問に、しばらく口を開かなかった。そしてゆっくりと「よかったです」。後半戦に入っていいスタートが切れたか、との問いには「そうですね」。それだけだった。

 真弓監督は31試合ぶりにメンバー表に「5番・三塁」と書き込んだ。前半戦が終盤になるにつれ、自分の位置は判で押すかのように「6番」だった。6月8日のソフトバンク戦(甲子園)以来の“昇格”。

 「待っていても(調子が)上がってこないから。開幕のかたちでいこう、となった」。前日27日に「我慢して使う時期ではない」と話していた和田打撃コーチが内情を説明した。要するに、次のカード巨人連戦も含めた、スタメン落ちへの6番勝負だった。

 同点打までは散々たる内容だった。一回二死三塁で空振り三振に始まり、投ゴロ、遊ゴロ、右飛。3度の得点圏すべてで天を仰ぎ、残塁を6つもつくった。通信簿でいうと「0点」。球宴期間中のオフ2日間は首脳陣から異例の“バットを持つな指令”が出され、全体練習再開となれば和田コーチが密着指導し、スタンスを狭くするなど、試行錯誤を続けた。しかし、それもすべて水の泡になってしまうところだった。

 「気持ちで打ったヒット。力むとか力を抜くとか、力んでもいいから気持ちでという場面だった」と指揮官は話した。そして「結果も出たし、代えない」とクリーンアップ不動を断言した。

 だが、この一打でスランプという長いトンネルを抜け出したと判断するのは、いかにも安易。本塁打は26試合もストップし、いまだ2けたに到達していない。狙った獲物を一発で仕留めるのが背番号25の魅力。ここからが正念場だ。
[7月29日 7時52分 更新 ] サンケイスポーツ

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