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久しぶりスッキリしたぁ~3発
2009年07月18日 08:14
“神じられん”奇跡や!虎3発で逆転G倒や
2009年7月18日(土) 7時51分 サンケイスポーツ
(セ・リーグ、巨人1-5阪神、10回戦、巨人6勝2敗2分、17日、東京ドーム)奇跡や、3発や、G倒や! 阪神・鳥谷敬内野手(28)が完封負け寸前の九回に逆転の7号2ラン。林威助外野手(30)も3号2ラン、葛城育郎外野手(31)も2号ソロで続いて、1イニング3発で巨人を撃破した。どうだ、この底力。虎はまだまだ死なん!!
信じられない! 高々と舞い上がる弾道に、東京ドームの時間が止まった。1秒、2秒、3秒…。息をのむ4万4023人の観衆に見守られ、白球がゆっくりと右翼席中段へ消えた。
0-1で迎えた九回一死一塁。完封負け寸前。虎党の誰もが黒星を覚悟した。その瞬間が奇跡への幕開け。鳥谷が守護神・越智の初球147キロをとらえた。まさに起死回生、逆転7号2ラン!! 大歓声に揺れる。ドン底の虎に光が差し込んだ。
「ホームランは打てると思っていなかった。何とかつなごうと。初球を思い切り振ることだけ、考えていました」
淡々とベースを一周したヒーローも、ベンチ前の仲間とのハイタッチでは感情が溢れた。自身13試合ぶりの一発は、チームとして9試合ぶりのアーチ。土壇場の劇弾が風前の猛虎魂に火をつけた。
代打・林の2ラン、葛城のソロも飛び出し、怒とうの5得点。1イニング3発は、奇跡の猛追を見せた2007年8月8日、同じ東京ドームの巨人戦(シーツ、矢野、関本)以来。さかのぼれば85年、あのバース、掛布、岡田の伝説のバックスクリーン3連発然り。何かが起きる3本の放物線-。引き分けを挟み昨年から6連敗中だった東京ドームで土俵際で飛び出したこの3発こそ、奇跡への第一歩。鳥谷が虎を代表してセ界に宣戦布告した。
「(前半戦残り5試合)全部勝つつもりでいきます。相手の抑えをチームで崩せた。いい形で明日につながる」
不本意なシーズンだ。不動の3番を託されながら、不振で6月11日の西武戦(西武D)から7番に降格。フォームなど試行錯誤しながら、交流戦中にはプレー中に、イメージとはそぐわない? ガムまで口にした。
「よくなるなら、何でもやってやろう」。ワラにもすがる試みだったが「何の効果もなかったんで」とすぐやめた。残ったのは初めて味わう違和感。「食事をして気づいたんですが、アゴも筋肉痛になるんですね…」。もがき続ける今季を物語る“苦い味”だった。
何とかしたい。三回にはセーフティーを試みた(捕ゴロ)。粘りの2四球も選んだ。そんな必死の背中に真弓監督は「状態は上向き。よく打ってくれた」とうなずき、「(この勝ちを)大きくしていきたい。3番復帰? 考えます」と続けた。
G撃破-。押し寄せる世代交代の中で、ニューリーダーが打ち上げた反攻のノロシ。虎の奇跡の幕はまだ下りない。
[7月18日 7時51分 更新 ] サンケイスポーツ
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