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アニキ劇的サヨナラ！虎7000号で３位浮上
スポーツニッポン - 2009/5/13 7:11



　【阪神１―０広島】アニキだ、サヨナラだ、７０００号だ――。阪神・金本知憲外野手（４１）が１２日、０―０の９回に左翼へ劇的なサヨナラ９号。今季３本目のサヨナラ打は球団通算７０００本のメモリアルアーチとなった。投げては下柳剛投手（４０）が広島打線を２安打に抑えて０３年８月２９日のヤクルト戦（甲子園）以来２０８３日ぶりの完封勝利で今季３勝目。“アラフォーコンビ”の活躍で３位に浮上した。

　さすがのアニキも興奮を隠せなかった。本塁付近で待ち構えるナインを手招きしながら歓喜の輪に突入した。

　「ホームランは全然狙ってなかったけれどいい具合に風に乗ってくれてラッキーでした。感触？良かったですよ。やっぱり本塁打は気持ちいい」

　０―０の９回。横山のフォークを叩いた金本の一打は、強い浜風と大声援の後押しを受けて左翼席へ飛び込んだ。４月１７日の横浜戦（横浜）以来１９試合ぶりの９号ソロは劇的なサヨナラ弾。珍しく左拳を突き上げてダイヤモンドを一周した金本はお立ち台では「チームのみなさんがごちそうしてくれると思います」とファンを笑わせた。

　今季３度目のサヨナラ打は球団通算７０００号のメモリアルアーチ。虎の歴史に名を刻む特別な一打となった。４１歳で４番に座り続け、フルイニング出場を続ける鉄人だが、満身創痍（い）だ。最近では右足内転筋の状態も悪化。日によって変化する痛みを味わいながらも打席に立ち続ける。試合前はウエート場でトレーニングを怠らない。準備を人一倍大切にして結果へとつなげている。

　一塁ベンチ前では快投を演じた“アラフォー仲間”の下柳と思い切り抱き合った。「こちらが点を取れなくて“シモ（下柳）、悪い。シモ、悪い”と思いながら守っていました」と同い年のアラフォー・下柳の奮闘にも敬意を表した金本。これで連勝のチームは３位に浮上した。交流戦前までの借金返済には残り５試合で４勝１敗がノルマだが、真弓監督は「計算通りにいくと思います」と強気に話した。

　「ただ勝ちたいだけです。形はどうあれ勝つだけ」とアニキは力強かった。主砲の劇的弾は“眠っていた虎”の逆襲を予感させた。