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今年の撃ち納め

2007年11月19日 08:40

道楽の古式銃射撃をこの20年弱オランダで続けているのだが所有している銃器の許可の条件はスポーツ目的であるから1年で16日(回)以上練習すること、つまり撃つことであり、この条件を満たすために競技会に出ることにしている。 これがもうそろそろ20年近くになるということで、こういう風に年間の予定をたてると無理にでもその日には出かけなければならなくなり自然に義務がはたせるという算段だからだ。 そうでなければ何年も継続的に時間を見つけてクラブに出かけて撃つというのは難しい。 この16日(回)というのは今は楽だ。 一昨年までは違った。 

昨年から法令が変わり、それまでは所有する銃の数によってその年間射撃義務の日数が違った。 一丁だけであれば12日(回)、2丁持っていればあれば18日(回)4丁で30日(回)5つ以上は35日(回)という具合だった。 だから一昨年までは25m用ピストルを二丁、50m用ライフルを二丁持っている身としては年間30日以上射場に出かけなければならなかったから結構忙しく、兎に角練習していてもしていなくても無理にでも撃って義務をこなすために競技会に参加したというわけだ。 成績がよければそれに越したことはないがどちらかというと銃器所持許可証のためにやっているようなもので練習も充分でないからとても競技に積極的に参加しているとは言い難い。 古い銃器に対する興味と愛着が続けている主な理由だ。 ただ、実際の美術骨董品としてのオリジナルを持つものにはこの義務はない。 しかし、日常300年前のオリジナルの美しい銃を撃つのはもったいないし破損の恐れもあることから大抵はレプリカを使う。 実際にはレプリカの方が性能のいいものが多い。 国際規格でも競技にはオリジナルレプリカを分けている部門があり、オリジナルを用いる部門では参加者の数がかなり少ない。 収集家であればメカニズムや筒の内部の状態を考慮せずに外見で骨董店で買うこともあるのだろうが我々のようにそれを実際に競技に使うとなると高価であるしメンテナンスの問題が常に絡む。 だからレプリカを使うことが多い。

我々のクラブでは特に古式銃を撃つものには私のように4丁というのは少ない方だ。 古式銃の愛好者たちは一般に年齢が高く大抵若いときから好みに応じて収集してきて40年以上もこの趣味を続けていると徐々にいろいろなものが溜まってくるため10丁以上というのも特別なことではない。 この10年ほど徴兵義務がなくなっているがこの連中の年代は戦後みな徴兵されて射撃経験をもっているし退役職業軍人警察関係者も大勢いる。 だから銃器に対する知識と経験は充分で警察官に時々は講演したり指導するものもいるぐらいだ。 その中で普通の会員である私の4丁というのは別段大したことはないけれどそれでも夏休みの2ヶ月、冬の休みの1ヶ月程を除いては1週間に大体1回程度出かけなければならないようなこれまでの年月だったのだ。 

クラブの同僚でこの間ヨーロッパ選手権金メダルを取りその夫人も別の種目で銀を取るというような人たちは1週間の半分以上、仕事、家事が終わって少なくとも2時間は練習に励むような生活を20年以上つづけているのだから射撃が生活の一部になっているのだけれど80歳を越して自分のコレクションを維持するだけに年間35日以上も射場に立つというのは時には酷なことである。 銃は犯罪につながる、というような、実際は犯罪に使われる銃器のほぼ100%近くが違法銃器であり、一方我々のような愛好者、射撃スポーツとする者たちは厳しい規則のもとに銃器をあつかっていて合法所持の銃器の現実からははるかにかけ離れた銃砲に対する偏見もある。 このような世論は強くスポーツ振興という理由をもってして妥協の結果が今までの法令だったのだがオランダ射撃協会の長年の政治ロビーの成果がやっと去年から一律に年間16日(回)でいいという法令改正に実現された。 けれど、もしもアメリカでしばしば起こり、この間もフィンランドで起こったような学校での銃器の乱射事件があれば政府も世論に対抗するようなことをしないからオリンピックの競技のための銃器の所持は別としてそのほかの銃器に対して全面的に所有の禁止、ということになる恐れはなくなっていない。 とくにもう15年か20年近く前にはスコットランド小学校射撃クラブメンバー小学校で何人もの児童を射殺するというよう惨事が起こりイギリスは銃の所持を全面的に禁止したことがありこの事件のせいで数万人が銃を手放さなければならない事態になったことがある。 こういう怖れは常にある。

私は25mと50m競技に年間のエントリーをしていてそれぞれ年間で7回づつ出場する。 それだけで14日、その練習として1度づつクラブに出かければ30日近く点数が集まる。 10年ほど前、まだ老眼になってもいずエネルギーも体力もあったころには年間で50日以上射撃をしていたしトップクラスには程遠いもののそこそこの成績を出していたのだが昨年来射撃日数が減ったとことと老眼の進み具合から成績が急にガクンと落ちた。 しかし、古式銃を扱いそれを使う楽しみは衰えず飽きずにいまだ同好の志が集まるクラブ通いを続けているのだがもうあと10年ぐらいは続けられるだろうと思う。

今日は朝から地元のクラブが会場になった競技会で射場の監視員として動き回る傍ら50mの2種目に参加して今年のシーズンが終わった。 結果は12月の中ごろに連盟のパーティーがありそこで年間の様々な賞が授与されるのだが5年ほど前までは一つか二つ下のクラスではメダルを手にしていたものの今年もこの分では参加賞くらいしかもらえなさそうだ。 もともと競技のために始めた道楽ではないので参加賞だけでも別段惜しくはない。

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