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ポルシェ・911カレラ4S

2007年11月02日 05:34

ポルシェ・911カレラ4S

午後四時頃、住宅地を離れた工業団地べりの道路はそろそろ仕事を終えてそれぞれの事業所に帰ろうかとかその日の最後の荷物の搬入にと急ぐ車、トラックで混雑する。 

スーパーで毎週の重い買い物をしてそういうところに行きあったら10分ほどは目の前の信号を通過するまでのろのろ運転の列に閉じ込められる。 今日は予定がちょっと遅れてそういうところに行き会ってしまった。 ジャズFM局から流れてくる音楽で気を紛らわしていると右から早駆け郵便サービスの小さなバンが私の前を横切って左側の反対車線に出たいとサインを送ってくるのでそれでは車半分の長さ分ぐらい後ろに下がれれば充分なスペースが取れるので、じゃあ、下がるか、でもこういう状況では誰も割り込まれたくないから車間距離を短くしているから、、、と後ろを見ると充分すぎるぐらい車間距離があるので下がってそのバンを通してやった。

それで、もとのように前進してまだ進まない列のうしろに戻りバックミラーを見るとその車は私のうしろに付かずまだそこにいる。 車のことは良く分からないが形からしてそれはポルシェだぐらいは分かる。 バックミラーでちらちら眺めていると髪の毛をどうにかしてごそごそ体を動かしこちらに前進する。 顔立ちがはっきりしているから多分この渋滞の間に化粧か何かをしていたのだろう。 二十歳をちょっと越えたぐらいのかわいい娘だがどこか退廃と悪の白粉が匂う。 

車のイメージというのはどこの国でもあり、我々のような普通の車を転がす者は退屈な普通で、どうということもないのだが、ある水準以上の車にはそれを乗りこなす人間との相関がある、という者がいる。 つまりは金回り、ということだろう。 だから車をみれば所有者の収入がある程度わかるらしい。 公務員である我々の仲間は同じ町に住むのであれば車を持たないものが多い。 公共交通機関で車がなくともなんとかできるし我々の収入では車は贅沢品なのである。 ポルシェなどはもってのほか、乗ることはあるかもしれないけれど所有するというようなことは一生ないだろう。 買わない宝くじに当ったとしてもポルシェは求めないだろう。 基本的には私には車の趣味がない。 この車にしても2年ぐらいは洗ったことはない。 

そのうち渋滞も解けてうしろのカワイ子ちゃんは追い越し車線に回り素早く去ったのだが美しい曲線をみせる車体にスクラッチが見え45というような文字が見えたと思ったらそれは5ではなくてSだった。

そういえば高校同級生が広く産婦人科を経営している病院の跡取り息子でその家の潤沢な資金で私学に入り医者となり、まだ20代の半ばでポルシェを乗り回していて何かの折りに事故を起こし全壊したところに別の友達がおり、ポルシェ寿命は短かったなあ、とコメントすると事も無げに、親が又買ってくれるからどうということはない、といったとか。 そういうことを思い出した。 それも30年以上前だからそいつは今頃はメルセデス・ベンツの新車にでも乗っているのだろうか。 

家にもどると又速度違反罰金振込み郵便が入っていた。 50kmのところを16kmオーバーして50ユーロ払えと書いてある。 円は今弱いから7500円ぐらいだろうか。 けれど、私だけが別に自分一人で突出して走っているはずもないのにこのネズミ捕り、理不尽な規則だ。 もし私にポルシェかそれに類する車が買えるのであればその値段の数倍の罰金に値する資金がなければ新車のキーを受け取れないなあと嘆息した。

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