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地球の未来を握る「土壌微生物」!
2026年03月04日 13:00
土の中には、膨大な数の微生物がいます。
細菌(バクテリア)、カビやキノコなどの菌類、アメーバのような原生動物、藻類などの微生物たちです。
1980年代以降に、蛍光顕微鏡や遺伝子解析などの科学的手法が目覚ましく発達し、土壌微生物の研究が急速に進むようになりました。
以前は、土壌1gあたり約1億個と考えられていた微生物の数が、蛍光顕微鏡ができると、1gにおよそ100億個もの微生物が見つかったのです。
ここから、99%の未知の微生物の解明に世界中の研究者がしのぎを削って取り組んでいくこととなりました。今後、様々なことがわかってくることでしょう。そこには、パンデミックなどの人類の危機を救うものも含まれるかも知れません。
太陽系で生命を育む土壌があるのは地球だけです。しかし、この半世紀の間に急速に世界各地で砂漠化が進み、土壌を再生していく必要に迫られています。土壌微生物は大部分が無害で、有機物の分解などに関わり、植物の発育を促進したり、土壌の肥沃化に貢献する重要な存在です。
例えば、水田を例に考えてみましょう。通常は、同じ土地で同じ作物を繰り返し栽培すると、必ず連作障害が起きます。でもなぜか、水田では弥生時代から何千年も毎年単一作物を連作していながら、連作障害が起きていません。不思議ですね。
それはこういうことです。水田では春から夏に水を入れるので、水田土壌は水によって大気と遮断されて酸素のない状態になります。連作障害を起こす植物病原菌の多くは菌類(糸状菌)で酸素がないと生きられないため、この湛水期にほとんど死んでしまいます。これが連作障害が起きない理由の一つです。
ほかにも、連作障害を起こす原因として、イオウ、鉄、銅、コバルトなどの微量栄養素の不足がありますが、山からの水を毎年入れることで、微量栄養素が供給されるとのことです。昔人がこのことをどこまで理解していたかは不明ですが、とても理にかなっていることなのですね。
では、「肥沃な土壌」にはどの様な微生物が関わっているのか?まだすべてが解明されてはいませんが、一言で表現するなら、肥沃な土壌とは「多種多様な微生物が共存している状態」と言えます。動物の枯死体や落ち葉、たい肥などの有機物が適度に供給されていることが、その状態を成立しやすくします。
植物の生育には、窒素、リン、カリウムなどの三大栄養素の他微量栄養素も必要ですが、肥沃な土壌には微生物が何百種類と存在していて、これらの元素をうまく回しているといいます。
つまり、「多種多様な微生物の共存」というのがポイントで、土壌微生物の世界では、「一人勝ち」は「世界の終わり」を意味します。ただ一種類の微生物が大繁殖して土壌の世界を独占すれば、結局は栄養素を食べ尽くしてしまい、彼ら自身が栄養枯渇でジ・エンドになってしまうのです。
そのために巧妙な仕組みもあります。お互いを牽制し合う抗生物質(結核の特効薬ストレプトマイシンは有名)もその一つです。また、栄養分がどんなに豊富な土壌でも、ほとんどの微生物は細胞分裂を数回すると増殖を止めてしまうという不思議な現象が起こるそうです。
限られた資源を独占せず、ほかの微生物と分け合う仕組みが土壌微生物の世界には存在しているのです。
人類には耳の痛い話かも知れませんね。
これは進化の過程で土壌微生物たちが獲得してきたものでしょう。共存共栄を実現してきたからこそ、38億年前から存在し続けることができたということなのです。








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