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近未来の日本(ホラー編?)

2007年02月11日 04:42

近未来の日本(ホラー編?)

10日は、とんだ連休初日になりました。
でも、大げさに言えば、ある意味「日本の将来」について考えさせられました

背景:私の両親の実家は両方とも埼玉です。といっても田舎です(って書くと周辺の方々に怒られそう。昨日のログに書いた小説の中の白岡町と距離もイメージもかなり近いです)。そして恐ろしいことに?父母両方とも9人兄弟です。母親はしかも9人兄弟の末っ子です。どうでもいいですが、亡くなった父親は9人兄弟の何番目か知りません(次男らしくて、長男、長女が前にいるらしい)。未だに両親の親戚を歳の順に並べることができません^_^;

以上を踏まえて行きます。お食事中の方、忌み話が嫌いな方は以下読まないほうが無難です。これで製造者責任は果たしたこととさせていただきます^_^;


連休初日の10日「休みの日は遅くまで寝てられていいな」と10時ごろ朝飯を軽く食べて「まだ眠い、もう一眠りしようと思えばできるなぁ」なんてぐうたらなことを考えてたら、突然母方の叔父の一人が亡くなったという知らせが来ました。
その叔父は、いわゆる「独居老人」状態でした。知らせによると今朝新聞配達の人が、あまりにも新聞が溜まっているのでおかしいな?と様子を伺ったら、死んでた、とわかったとのこと(田舎だし、その叔父は家にいる時は鍵をかけてなかったようです)。その新聞配達の人が、救急だか警察だかに連絡してくれたそうです。
面白いことに?その亡くなった叔父の家から歩いて2−3分のところに、別の叔父が住んでいますが、死んだ叔父は人嫌いでほとんど連絡もとってなく、全く気づかなかったそうです。

その死んだ叔父についてややこしい話はいろいろあるのですが、簡単に結論だけ書くと、子供もいないので、その叔父の家はこれでおとりつぶし状態になります。ここが今日の話のポイントです。

さて、何の因果か、休みの日にそんな連絡があったため、母親の運転手としてその叔父の家にいくことになりました。連絡をもらった際は、検死がどうのこうの、という話をしてました。布団の中で死んでたわけではなく、居間(じゃないけど説明が面倒なのでこう書いてしまいます)で倒れていたそうです。状況からして他殺や自殺の可能性はまったくなさそうでしたが、それでも普通の死に方ではないので、検死をするとのこと。
この辺の知識はさっぱりなので運転しながら「うーん、やっぱり変死で行政解剖??でも今日から3連休だぞ??いつ遺体を引き渡してもらえるかわからないと葬儀段取りもつけられないなぁ」などと話をしてました。もっとも私は甥にあたるわけだけど、母親末っ子ということもあり、完全に傍観者なので気は楽です。

で、着いてみると(高速を使って、途中で昼飯を食べて所要時間2時間ちょっと。遠くはないけど、近くもない、という中途半端な距離。もっともっと遠ければ「まかせた」ですむのですが)、もう遺体は居間に横たわっています。検死は、監察医も来て、あっさりすんだそうです。新聞の溜まり具合から亡くなったのは3日じゃないか、という話で、検死報告書だかなんだかにもそう書いてありました(そんなの滅多に見ることないので興味はありましたが、極めて事務的な書類でした)。
幸い?冬だったので腐敗臭もなく、本当に亡くなってから1週間も経つなんて信じられませんでした。よくテレビ小説ではこんな時異臭がして、なんて書いてありますが、田舎のうちで隙間だらけで風通しがいいことも手伝って?臭いが家の中にこもることもなく、きれいなもんです。これが都会の密閉したマンションだったりすると、ちょっとした臭いでも篭ってしまって1週間もするとひどいことになっているのかもしれません。

そんなこんなで、葬儀段取りを決めることになりました。ポイントは、子供がいない独居老人葬儀という点。

1. 故人の預金をどうするか?かなりの預金を持っていたらしいけど、死亡届を出すと預金が封鎖。届けを出さんと葬儀はできん、ということでもめそうになりましたが、預金とは別に現金が大量に見つかり(葬儀代くらいは余裕で出せそう)一件落着。どうせ家や土地の処分もあるのでその時預金も面倒見る、ということにしたそうです。
2. どこのお寺に頼むか?子供がいないから、これから法事をやる人がいない。結局、故人の家が檀家だったお寺に頼むこととし、お墓は後で永代供養料?かなんかお寺に渡して供養してもらう、ということになりました。
3.喪主はどうするか?結局、歩いて2-3分のところにすんでいる叔父さんがやることになりました。年上の叔父は別にいますが、なんかあった時にお寺や葬儀屋と簡単に話がつけられる人、ということになりました。
4.葬儀の形式はどうするか?跡取りがいないから、香典もらってもお返しする立場の人がいない。結局、身内だけで受付・香典一切なし、ということになりました。

他に、葬儀の細かい点として、故人の祭壇に飾った花や果物などは、ふつう自宅に持ち帰って後飾りをするのですが、今回は自宅にだれもいない、というので葬儀の席で山分け、ということになったりしました。
身内だけの葬儀なので、いわゆる会葬御礼みたいなのや、○○家といった看板や案内も一切なし。
葬儀費用も千葉市相場よりは大分安いようです。これで葬儀社もうかるのかいな?という余計な心配もしてしまいました。


そんなわけで、歳とって一人暮らしする時は、新聞をとっておくと、配達の人や近所の人に死んだことをアピールできて便利です♪

近未来の日本は、高齢化が進み、その結果、ネットで日用品や食料も含め必要なものを必要に応じて通販できるようになるでしょう。
都市部でも田舎でも隣人と没交渉な社会になると、それこそ死んでから何ヶ月、何年も経って見つかる、なんてことも珍しくなくなるかもしれません。メル友がいくらいても「なんで返事をくれないんだ、おかしいぞ」までは判断できても住所不明だから手の打ちようがないですし。
麻雀放浪記では、死んだもんは負けだ、と言ってましたが、これからの世の中、先死んだほうが勝ちかも知れません。
そういう意味で考えさせられる出来事でした。

***
トリビア:「独壇場」という日本語がありますが、これは誤用で元々の「独擅場」を読み間違ったものです。え?区別がつかない?
前者は「どく【だん】じょう」、後者は「どく【せん】じょう」です。漢字では前者は土ヘンですが、後者は手ヘンです。よーくみないとわかりません。ましてや後者の字は日常で滅多に見ません。今「どくせんじょう」なんていったら逆に笑われますね。

***
今日の画像大英博物館の入り口です。ここには古代エジプト時代の多数のミイラが眠っています。
そう思うと、今から4000年後(って、人類がまだ絶滅してなければ、ですが)の世界の博物館はどうなっているか、思いを馳せるだけでもロマンと諸行無常とを同時に感じることができます。

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