いよっ！両監督

成功するのはどっち？　対照的な新監督、真弓ＶＳ秋山
2009年3月26日（木） 16時57分　夕刊フジ



　１２球団で今年監督１年目となるのが阪神・真弓明信監督（５５）とソフトバンク・秋山幸二監督（４６）の２人。現役時代から人気者同士だが、意外にキャラクターは対照的だ。

　今年新任の両監督は同じ熊本県出身。共にプロで内野手から外野手への転向を経験しているなど、共通点は多い。スマートなイメージから早くも「企業の顔」に起用されている点も同じだ。

　真弓監督は２０日に開通した阪神電鉄なんば線のＰＲＣＭに出演。球団広報によると「今のところそれ以外にＣＭ出演依頼はない」という。一方の秋山監督もソフトバンクから発売されているパソコン用ソフトのＣＭに起用されているが、「自社もの」だけでなく福岡の飲料メーカーの缶コーヒーのＣＭにも出演中だ。

　チームの将としての弁舌は対照的。真弓監督は、６連敗でオープン戦１２球団最下位となった２５日の試合後は「くそー！」と会見場に入り、「勝ちたいなー、明日は勝ちます。チクショウ！」など思いを直接言葉に出すタイプだ。秋山監督は会見場では低音ボイスのボソボソ節で、１２球団トップのオープン戦１２勝目をあげた後でも威勢のいい言葉もなし。阪神について「ケガ人が多くて大変だねえ」とボソリとつぶやいてみせた。

　２５日の試合で阪神は金本がようやく代打で今季初の実戦出場を果たしたものの、正捕手の矢野はいまだ実戦入りのメドが立たないまま。右手の筋肉を痛めた新井もまだ守備につけない状況だ。

　ソフトバンクは、主力が健在な上、ＷＢＣでも川崎、杉内、馬原が決勝ラウンドで活躍して、勢いに乗って帰還するのに対し、阪神は藤川、岩田が最後は出番なく終わった。

　預かる兵の勢いも好対照の両監督。果たしてチームの将として成功するのはどちらか、注目だ。

阪神・真弓監督、本気采配もサヨナラ負け
サンケイスポーツ - 2009/3/27 7:51

　オープン戦（２６日、ソフトバンク２ｘ－１阪神、ヤフードーム）なんでや！！　阪神は１－１の引き分けが見えた九回一死から、阿部健太投手（２４）がサヨナラ弾を浴び、オープン戦７連敗（１分けを挟む）。オープン戦は４勝９敗２分けで、単独最下位に落ちた。総得点４２、総本塁打６本、チーム打率．２３７は、１２球団最低という惨状。真弓明信監督（５５）は開幕まで、選手に徹底打ち込みさせる考えを明らかにした。

　虎党の悲鳴が上がる左翼席に、７連敗を告げる松田の３号ソロが吸い込まれていった。真弓監督は黙って見つめるしかなかった。鷹に３タテを食らって屈辱のオープン戦単独最下位…。悔しさを飲み込み、さっそく打開策を口にした。

　「ちょっと、ここ何試合か点が取れていない。遠征が長くて、打つ練習がこなせていない。なるべく打つ本数を増やしていきたいと思う」

　将から笑顔が消えた。２７日は帰阪後、そのまま甲子園の新室内練習場へ。１２球団最低の打率．２３７まで落ち込んだ打線に、緊急テコ入れする考えを明かした。

　７連敗はすべて３点以下で、１点どまりの試合も４回。１５試合で４２得点は、１２球団最下位だ。１試合あたり２．８点で、得点力不足は明らかだ。

　和田打撃コーチは「調整はしないといけない。ただ、まだ開幕の打線は組めていない。金本と新井が（同時に）入って、どういうつながりが出るか見られるから」とオープン戦残り２試合（２８、２９日。いずれもオリックス戦＝京セラＤ）での伸びしろを見込むが、開幕まであと１週間ほど。

　「あと２試合で打線が上向けば、いいスタートを切れると思う」

　指揮官は残された時間から逆算した。３０日以降は３１日、４月１、２日と練習予定。右腕故障で離脱していた新井、調子の上がらないメンチや林たちを、時間を取って打ち込ませるつもりだ。それしかない。

　真弓監督は「オープン戦で大当たりして、シーズンで当たらないこともある。その逆も…って、そんな簡単にいくか！」と自虐的な１人ノリツッコミをした後「安心できるよう、うまく調整しますよ」と、語気を強めて球場を去った。
[ 2009/3/27 7:51 更新 ]
サンケイスポーツ