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妄想男の覚醒

2008年04月29日 10:33

(続き)
 ソファに二人で横になり、ミルク腕まくらをしながら髪を撫でる。もう一方の手は彼女おっぱいを触っている。どうしてもおっぱいを触りたくなってしまう。

 こんな柔らかいムニュムニュした気持ち良さそうなものがあって、女はイイよなぁ。俺が女だったら、年中おっぱいを触りまくってしまうだろうなぁ、と愚にもつかないことを考えていたら、

 「ねェ、男っていいよね。おチンチンあって。面白いでしょ、触っていて」

 「えッ、別に面白くは、ないけど。そりゃぁ、オナニーとかするときには、触っているけど。あとは、オシッコするときだけだよ、触るのはさ」

 「え~っ、だって面白いよぅ。今は小ちゃくて頼りないのに、女の裸見ると硬くなって、大きくなるじゃん。おもちゃみたいで楽しいー」

 「ふぅ~ん。そんな印象なんだ。生まれたときからの付き合いだから、見慣れてるし、どうってことないけどね。おっぱいの方がイイじゃない」

 「男ってほんと、おっぱい好きよね。前のカレシなんか、寝てるときもご飯食べてるときも、一日じゅう私のおっぱい触ってたわ。この人私が好きなのか、おっぱいが好きなのか分からなくなるほど」

 「あっふゥ、だめよ。そんなに揉むと、また感じてきちゃうじゃない」

 「いいじゃないか、もう知らない仲じゃないんだし。AV業界の新人同士ってことで、プライベートでも仲良くしたいな」

 「ほんと!うれしいわ、ミルク。あなたと恋に落ちそう・・・」


 ・・・って、痛ッ!
 
 手に持ってた鞄をうっかり落とし、前の座席のサラリーマンの足にぶつけてしまった。

 「あっ、ど、どうも、スミマセン」

 たいして痛くもないくせにと思いながらも、謝る。怖いからなぁ、車内暴力
 妄想癖全開でボウーっとして、手が緩み鞄を放してしまったのだ。いかん、いかん。

 しかし、いつもながら、冴えていた。中吊り広告の腰元ミルク水着姿から玲子さんのおフェラ、そしてAVビデオでのミルクとの絡み。この想像力が仕事に生かせたらなぁ。

 新宿ぅ~、新宿~、降車専用ホームに鳴り渡るアナウンスを聞く間もなく、掃き出されるように下車した。

 今日も仕事、明日も仕事、休みはいつだ、明後日か、んにゃんにゃ、まだまだ、だって今日は、火曜日だもの。
 あぁ、植木等鈴木建設のハマちゃんのように気楽に勤めたいなぁ、と呟きながらハマザキ二世はとぼとぼ歩き会社に着いた。

 「おはようございまーす!」
 受付嬢の玲子さんと彩美ちゃんが、カウンターの前に立って笑顔で社員に挨拶をしている。毎朝の二人の明るい出迎えで、俄然やる気が出てくる。

 玲子さんは全男性社員の憧れの的。美人スタイル抜群、誰に対しても優しく、優秀。それでも少しも鼻にかけるところがなく、マドンナ的存在。

 彩美ちゃんは、新入社員で今年最大の収穫。可愛ゆく笑顔を絶やさない。おっちょこちょいで天然系、まだ世間知らずな感じだが、素直で純真。みんなの人気者だ。採用を決めた人事部長拍手ー。パチパチ。

 玲子さんが熟した甘美な果実であれば、彩美ちゃんはキラキラと輝く青い果実ってところだ。
 玲子さんは高嶺の華、俺なんかがお付き合い願える女性ではない。彩美ちゃんは人懐っこく、無垢な笑顔が汚れた心を抱える俺にはとても眩しい。

 そんな彩美ちゃんと今夜コンパがあるのだ。

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