- 名前
- ヴォーゲル
- 性別
- ♂
- 年齢
- 74歳
- 住所
- 海外
- 自己紹介
- もう海外在住29年、定年もそろそろ始まり、人生のソフト・ランディング、心に浮かぶこと...
JavaScriptを有効にすると、デジカフェをより快適にご利用できます。
ブラウザの設定でJavaScriptを有効にしてからご利用ください。
Sleepy Hollow ;見た映画 May 0
2007年05月05日 08:21
スリーピー・ホロウ
 1999年
98分
監督:ティム・バートン
出演:ジョニー・デップ イカボッド・クレーン
クリスティナ・リッチカトリーナ・ヴァン・タッセル
ミランダ・リチャードソン ヴァン・タッセル夫人
マイケル・ガンボン バルタス・ヴァン・タッセル
キャスパー・ヴァン・ディーン ブロム・ヴァン・ブラント
イアン・マクディアミッドトーマス・ランカスター医師
マイケル・ガフジェームズ・ハーデンブルック書記
クリストファー・リーニューヨーク市長
ジェフリー・ジョーンズ スティーンウィック牧師
マーク・ピッカーリングヤング・マスバス
リサ・マリー レディ・クレーン
クリストファー・ウォーケン 騎士の亡霊
レイ・パーク
鬼才ティム・バートン監督が“首なし騎士”の伝説を映画化した、ゴシック・ホラー。首なし騎士を具現化した見事な映像や、不気味でユーモラスな美術などバートン色が満載。ジョニー・デップ、クリスティーナ・リッチ共演。1799年、NY郊外の村で人間の首を切り落とす猟奇的な連続殺人事件が発生した。調査に訪れた市警捜査官のイガボットは、戦争で殺され、自分の首を求めてさまよう幽霊騎士の伝説を聞かされる。 と映画データーベースの解説に出ていた。
このところちょっと鬱陶しいことがあったので気晴らしにテレビガイドを開いて本日のお勧めとあったのでビールを片手に見始めた。 1799年のニューヨークとある。 ここはもともとニューアムステルダムと言われたところでいくらかの引き換えと一緒にイギリスに譲渡されたところではあり私の住んでいる町のピルグリムファーザースたちの書類を納めた公文書館にはブッシュ家の母方の由来が記録されておりもうずいぶん前にブッシュ・シニアが大統領の折にこの町を訪れた際に記録の写しが当時の市長から手渡されたのを思い出す。
内に忌まわしい過去を持ちながらも社会正義感に燃え新進の論理科学的方法で事件を解決しようとする警視デップが中世からあまり変わっていない司法当局に疎まれNYからそれならその科学的捜査方法で猟奇的連続殺人事件の起こる、何もない空洞ともとれる名の村に派遣されたのがオランダ人が移住した村だったのだ。 初めからモノクロ調に調整した画面にはオランダ建築風の建物と風車が見えるがトーンに画像はこの監督のトレードマークともいえるものが感じられる。
この監督はなんでも鋭利な刃物で切り裂くものが好みらしい。 呪いやうごめく人の欲望などもよく題材になっておりファンタジーが専門なのだろうが何年も前にクリスマスの折に家族でテレビの前で見たアニメ映画、ナイトメアー・ビフォア・クリスマスと同じような印象をもった。 つまり家族で見て楽しめること、ディズニー的な隅々まで手入れされ人が死に殺されてもその血や死体からはおぞましい臭気が立ち上がってこない上にデップ警視の生い立ちに悪夢、頓珍漢ぶりにディズニー的な軽さが一層浮き上がる。 それに加えてまだ少女の面影を残すヒロイン、親を殺されてデップ警視の召使となる孤児の姿とあわせればステレオタイプが出来上がる。
アメリカ映画であるのに異国情緒を醸し出すためか助演の多数がイギリス人の俳優でかためられ皆イギリス調の英語を話す。 デ・ニーロのディアーハンターで印象的だった自分の首を捜しまわる亡霊のウオーケンぐらいか、雄たけびだけで話さなかったのは。
このウオーケンもその印象は両手が大きくなって人を傷つけられずにはいられないデップが好演したシザーハンズを思わせる風貌であり枯れた大木の形がアニメ映画にあったもの、テーマパークの張りぼてと相似でそれに妙な自家製の捜査道具を駆使して検死の作業で顕微鏡つきの眼鏡をかけるデップ警視のカメラが下から捕らえたデップのファンタジー的、一見海底二万マイルのノーチラス号の中でもそのまま使える姿もこの監督の好みのようでもある。 10年以上前に平日午後にがらがらの映画館で見た、マーズ・アタック!にジャック・ニコルソンが出ていたようにバートンの映画はそこに出るものを皆引き立てるようだし洒落の効いたCGが駆使されているのは十八番の様だ。 いずれにせよここではカリフォルニアで育ったバートンのヨーロッパ憧憬の情が他の作品にみられる以上に強く見られるようだ。
デップは最近の娯楽に徹してよりディズニー性を前面に出したものより、ここでの演技とジム・ジャームッシュが撮ったモノクロセピアトーンの西部劇、デッドマン(1995)での演技の方に親和力を感じるのだがバートンとジム・ジャームッシュを比べるには無理があるようだ。
自分もここで用いる先込め式のフリントロックの長銃と短銃を日頃使うのでその使い方には興味が行った。 映画の中では発射までのプロセスで省いてある部分がいくつかあり自分がそういう立場になればどうするかということで緊張感をも得られたことはスリルがあったがカリブの海賊でぶっ放すヒーロー、デップとは打って変わってそういうものを扱えない警視デップの不安がまともなのだ。
このデジログへのコメント
コメントを書く