- 名前
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- 年齢
- 74歳
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- 海外
- 自己紹介
- もう海外在住29年、定年もそろそろ始まり、人生のソフト・ランディング、心に浮かぶこと...
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セントラルヒーター
2007年05月15日 05:23
昨日の庭作業の疲れから今日はゆっくり眠って朝玄関のチャイムが鳴るのでパジャマにガウンを羽織ってドアを開けたらセントラルヒーティングのボイラーを定期点検するべく道具類と強力電気掃除機を手に提げた2mばかりの男が立っていた。
16年前にこのボイラー装置を取り付けたときに定期点検と24時間サービスの契約をしてある会社の社員である。 この地域を手広くカバーしている会社で16年も使っていればそろそろ買い替えの時期でもあることも考慮に入れてこの男がバーナー部分を取り外し掃除してコンピューター制御のユニットもテスター類で検査する間にもいろいろ訊いてみる。 この5,6年はトルコ人の男が家に来ていて今日はその男が休暇を取っているので自分が来たのだという。 しかし、こっちは覚えていなくとも7,8年前に温度計が壊れたときに修理に来たというからそういうこともあったのだろう。
ガスが小さなノズルから吹き出て金属の細かい襞を500,600度の炎で熱してそれがセントラルヒーティングの水を温める熱源らしいのだがその部分をシールする鋳鉄製のカバーのパッキンが硬化して使い物にならくてそういうものを2箇所ぐらい取り替えただけであとはノズルを鉄製のブラシで掃除するぐらいだったのだが、メーカーの言う耐用年数は15−18年と見ているがそれは一般的に信頼できる年数で固体の振れがあるからあるものは20年も25年も上手くいけば操業するかもしれないけれど細かい部分で、例えばコンピューター制御のチップの具合であるとか他の部分のユニットに疲労がでて壊れるということが起こる可能性がありそうで、そうなれば新しいものに買い換えた方がこの10年ほどの技術の進歩と熱効率のよさ、ひいては燃費の経済性から、、、お徳で、、、というような、どの機械でも売り込みのときに聞かれるような話がこの男の口からも出てきて、去年のトルコ人と交わした会話と同じであることを確認したとともにこのボイラー施設もまだ今のところ信頼性が十分あるということという二人の話も附合した。
他の機械ならまあ、鷹揚に済ませることができるもののこの暖房装置の格別な性格はこちらの住まいの、特に冬の生活に欠かせぬものであるからだ。 この何年も比較的暖冬でそれでも暖房がなければ生活できないところであるから昔のようにマイナス20度が3週間も続くような冬であれば室内で20度を保障する装置は命の綱といってもよい。 そのような冬には必ずニュースで暖房装置の不手際でホテルに避難したり地区により避難所で共同生活を何日か強いられるというようなことも聞かれるのだが我が家では幸いなことにそういうことはなかった。
パーティーの折によく話しに出るのが冬休みに熱帯の国に出かけてアロハシャツでスキポールに降り立ち厚いコートを羽織ってマイナス15度のオランダのうちに帰ってみればボイラーが故障で家の中にツララが出来ていた、というようなジョークのような話で、それは多分誰もが恐れるシナリオなのだろうからそういったジョークが話されるわけで、だから、どこでもそんなことになるのを防ぐために休暇中には知人、親戚に定期的にポストを確かめるのを口実に暖房装置が上手く作動しているか確かめてもらうのである。 もし、うまくいっていない場合は、ここに電話して、、、それに続く段取りがこれこれ、、とうちを出る前に指図をメモに記しておいたものを参照せよということになる。
この何年かは家人が親戚、知人に休暇先からメールで定期的に問い合わせをしているようだが幸いなことに故障は起こっていない。 今日点検の男と話をしていて今が一年中で一番暇なときだから点検に来る時間があるのだと聞いた。 9月、12月から2月までがかなり忙しいらしい。 快適さを求める我々の暮らしの中で熱帯に住んでいればいざしらず亜寒帯で20度ほどの室内と80度ほどの熱湯を一年中保障する装置が冬場になくなるときの恐怖は安物のホラー映画の比ではない。
点検が済んで飛び散った埃を大型の掃除機で吸い取ったあと男が差し出す請求書にサインした後で、その男はまた、最新式モデルが小型でこれよりも高性能、16年前の価格と比較するとずいぶん安価になっているから今度カタログを郵送しておくから2,3年のうちに予算の枠にいれておいたほうがいいとも言っていた。
2,3年のうちに買い換えてその耐用年が15年だとすればその頃は我々が養老院に引越し、このうちを売りに出す頃になるのかもしれない。
そういうこともここに引っ越してきた16年前には考慮に入れてあったから今日の点検で確認したこともすべて計画のうちということになる。
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