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ミスティック・リバー ;見た映画 May 07 (5

2007年05月21日 06:08

ミスティック・リバー

2003年
MYSTIC RIVER
138分

監督:クリント・イーストウッド
製作:クリント・イーストウッド
ジュディ・ホイト
ロバート・ロレンツ

音楽:クリント・イーストウッド
 
出演:ショーン・ペン ジミー・マーカム
ティム・ロビンス デイブ・ボイル
ケヴィン・ベーコン ショーン・ディバイン
ローレンス・フィッシュバーン ホワイティ・パワーズ
マーシャ・ゲイ・ハーデンセレステ・ボイル
ローラ・リニーアナベス・マーカム
エミー・ロッサムケイティ・マーカム
ケヴィン・チャップマン バル・サベッジ
トム・グイリーブレンダン・ハリス
スペンサー・トリートクラーク レイ・ハリス
アダムネルソン ニック・サベッジ
キャメロン・ボウエン少年時代のデイブ
ジェイソンケリー少年時代のジミー
コナーパオ少年時代のショーン
ケイデン・ボイド マイケル・ボイル
イーライ・ウォラック 酒屋の店主 (ノンクレジット
ロバート・ウォールバーグ
ジェニー・オハラ
ジョナサントーゴ
アリ・グレイノール
ウィル・ライマン


 人気作家デニス・ルヘインの傑作ミステリー小説を、「許されざる者」「ブラッド・ワーク」のクリント・イーストウッド監督が映画化した重厚なミステリードラマ。かつての幼馴染みが、ある殺人事件をきっかけに25年ぶりに再会、事件の真相究明とともに、深い哀しみを秘めた3人それぞれの人生が少しずつ明らかになっていくさまが、静謐にして陰影に富んだ筆致で語られていく。主演の3人、ショーン・ペンティム・ロビンスケヴィン・ベーコンをはじめキャスト全員の演技が高次元でぶつかり合い、素晴らしいアンサンブルを披露。アカデミー賞ではショーン・ペンが主演男優賞を、ティム・ロビンスが助演男優賞を揃って獲得した。脚本は「ブラッド・ワーク」「L.A.コンフィデンシャル」のブライアン・ヘルゲランド。
 ジミー、ショーン、デイブの3人は少年時代、決して仲が良いわけではなかったがよく一緒に遊んでいた。ある日、いつものように3人が路上で遊んでいたところ、突然見ず知らずの大人たちが現われ、デイブを車で連れ去っていってしまう。ジミーとショーンの2人は、それをなすすべなく見送ることしか出来なかった。数日後、デイブは無事保護され、町の人々は喜びに沸くが、彼がどんな目にあったのかを敢えて口にする者はいない。それ以来3人が会うこともなくなった。それから25年後。ある日、ジミーの19 歳になる娘が死体で発見される。殺人課の刑事となったショーンはこの事件を担当することになる。一方、ジミーは犯人への激しい怒りを募らせる。やがて、捜査線上にはデイブが浮かび上がってくるのだったが…。

以上が映画データーベースの解説なのだが私がこの映画がテレビで放映されているときにこれをヴィデオにとり別の映画を見ていた。 それも今思い起こしてみると人が死に、刑事がでてきて不倫がからむ。 関係者それぞれの心理が色濃く出て、疑惑、恐れがあぶりだされ人間的な深みへと我々を連れ込み映画が終わってからも死んだ女がその契機となる心理を考えずにはいられないようになり因果なものだと一人ごちすることになる。

ここでは不倫はからまない。 今は育った通りに住むもののそれぞれの過去をもち普通に営みを続けているものの過去の影はそれぞれにある。 フィルムの色に顔がポートレートを見事に浮かび上げてそれぞれの演者に深みをあたえる効果を出しているのだがそれにしても人は完全ではない、哀れさがただよう無常観があちこちに嵌められているように思える。 

ここで感心するのはイーストウッドの作り方が、かれの多くの映画でヒーローアンチヒーローがはっきりとでていたものがここでは枯れてそういうヒーローを出さないところだ。 関係者以外が一概に颯爽としているのに重要人物たちの苦味のトーンははなまなかなものではない。 その中でペーンの手下で事件解決のために独自で警察の鼻を明かそうという兄弟が精力的であることに明るみを見るのだがこれも奇妙なことだ。 それに、多分イーストウッドが気に入りの台詞をここで敢えていうならペーンが妻に告白した後の妻、リニーがペーンに言う言葉が今はさまざまな映画を撮ってきたイーストウッドの苦い独白のようにもとれるとみた。 何があっても父親は王なのだ、ということかもしれない。 けれどその後ろには多大な過ちと犠牲の裏打ちがなされていてもそれを信じなければ世界はなりたたない、現に夫を信頼しない女は不幸になるとの笑みを見せるところにそれが顕著だ。

私はイーストウッドが初めて監督した映画が気に入りだけれど一貫してマッチョで絵の撮りかたに大味なものを感じていたのだが内容、絵作りにしても本作でこのような厳しくて渋く重厚なところまで来るとは思いもよらなかった。 

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