アニキ怒ったあ！

元虎・金本氏“怒”偽パーティー券販売発覚

サンケイスポーツ12月13日(木)7時51分配信

　アニキ怒った！！　阪神球団は１２日、応援団体「関西勝虎会」が、阪神ＯＢの金本知憲氏（４４）と現役の新井貴浩内野手（３５）ら５選手が出演するとしてイベントのチケットを販売していることに対して、「６人ともに参加の予定はない。事件性のある事案。被害拡大を防ぐため」と兵庫県警に届け出た。主催側はこの日、イベント中止を発表。名前を利用された可能性がある金本氏は「強く憤りを感じる」と怒りを露わにした。

　この宣伝文句なら、少々高いお金を払っても、足を運びたくなる。

　「姫路に金本知憲氏がやって来る！」「新井貴浩選手いじり、最後の見納め？」「本音爆笑トークが生で！」…

　ところが阪神球団によると、出演することになっている金本氏、新井に加えて名前が登場している福原、新井良、上本、俊介の全員が「そんな予定はない」と全面否定したのだ。集客のために名前を利用された可能性が高い金本氏は、球団広報を通じて怒りのコメントを発表した。

　「存在しない話で、強く憤りを感じます。存在しないものに勝手に名前を使うなんて、とんでもないことだと思います。球団と警察に適切に動いてもらいますので、後は球団にお任せしたいと思います」

　新井も「自分の名前を利用されたことは誠に遺憾です。このようなことが２度とないように強く願います」とコメントを出した。

　ことの発端は１１月下旬。一般ファンから球団に、関西勝虎会が１月６日に新春大パーティーを開き、そこに金本氏らが参加する事に対し問い合わせがあったのだ。同会のホームページ（ＨＰ）によれば、食事付きで中学生以上１万５０００円（会員料金）。サイン会に写真撮影、私物抽選会など行う予定だった。

　球団事務所で会見した四藤広報部長は「球団は全く関知していない。球団の商標登録も無許可で使用していたため、６人に確認したところ予定はないということだった。事件性のある事案だと思い、きょう兵庫県警に届け出て、対応をお願いしました」と発表した。

　最初の問い合わせ以降も球団への問い合わせが続いたため今月に入って甲子園署に連絡していたが、被害拡大を防ぐため、この日の公表に踏み切った。球団公式ホームページでも関西勝虎会を公認していないと明記したうえで「不審な有料パーティーにご注意」と注意喚起。金本氏も自身のホームページで「嘘のトークショーにご注意ください」とのメッセージを掲載した。

　関西勝虎会事務局はサンケイスポーツの電話取材に「球団との手違いがあった。チケットは完売している」と説明。その後、同会代表者も電話で対応。「公認応援団」と記していることに「公認になる予定だったんですが…」と苦しい釈明をすると「事実関係を調べている途中。なぜこんなことになったのかパニックの状態です」。その直後、ＨＰでイベント中止を発表した。

　会場の「ザ・ロイヤルクラシック姫路」には同会から予約は入っており、イベントの準備は進められていた。選手が来なければ、どうするつもりだったのか？　チケットを購入したファンはどうなるのか？　まだまだ尾を引きそうな“事件”だ。