その調子でがんばれ～

また！阪神・隼太、２戦連続場外ダ～ン！

サンケイスポーツ10月21日(日)7時51分配信

　２戦連発の場外弾や！　阪神のドラフト１位・伊藤隼太外野手（２３）＝慶大＝が２０日、フェニックスリーグ・斗山戦（宮崎アイビー）で２戦連発の１３０メートル級の場外弾を放った。平田勝男新２軍監督（５３）は同リーグ中の「３番・中堅」での継続起用を明言。今季途中から中堅に定着した大和内野手（２４）に対し、剛打で殴り込みをかける。

　手のひらに残った連日の好感触。確信があった。遠い緑に吸い込まれる打球を悠然と見送った。伊藤隼が２戦連発の１３０メートル場外弾。来季のレギュラー殴り込みへ、ペースは緩めない。

　「甘い球を打ち損じせずに打てました。手応えとしてはあります。シーズン全体と比べても良くなっているのは感じます」

　１－４の五回一死走者なし。斗山先発・呉成●（＝王へんに文）（オ・ソンミン）が投じた２ボールからの直球を一瞬で運び去った。右翼芝生席の奧に茂る、高さ５メートルの樹木の最上部に直撃。枝を砕かんばかりのド迫力で、フェニックス第３号だ。

　試合がなかった１７日には名産である地鶏に舌鼓を打ったが、あとは野球一徹。チームメートが練習中に冗談を飛ばしても「もう野球の話をしましょうよ！」と言うマジメさ。仲間からは「硬いんだよ」といじられる。夜間練習ではイチロー（ヤンキース）の師である河村２軍打撃コーチとともにスイングに明け暮れる日々だが、宿舎でも「トレーニング関連の本を読んでいます」。１軍出場が２２試合にとどまった悔しさが推進力だ。

　平田２軍監督はその姿勢も含め、手放しで称えた。「きのうといい、きょうといい完璧な当たり。野球に取り組んできた姿勢がいいんちゃうかな」。合流してから６試合すべてで「３番・中堅」で先発起用され、打率・２９２（２４打数７安打）、３本塁打、５打点。今後も中堅での先発起用が続くのか？　との問いに新監督は「もちろんもちろん。左（投手）が出てきてくれればいい練習になる。（守備位置は）１軍との話もある」と明かした。

　来季、左翼にはマートンが入ることが確実。右翼は、球団が福留（前ヤンキース３Ａスクラトン）の獲得を目指している。中堅には今季定着した大和がいるが、黄金ルーキーに競わせる。昨季とは違い、新体制では１、２軍の意思疎通を明確にしてドラ１の成長を促していく。

　「（中堅争いは）自分が決めることじゃないので。外野だったらどこでもできないといけない」と隼太はいたってクールで頼もしい。期待され続けた男がようやくその真価を発揮し始めた。