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【魔法少女っ】66-7、ネオバビルの末路。

2012年04月02日 03:13

「過去なんて、どうだっていい」
見えない壁を殴り続ける小春
「問題は「今」と「これから」だよ!ガキんちょ、あんたは何か言いたい事があって、それを我慢してるように見えるよっ」
殴り続ける小春。冷気魔法を拳に込めている。
「それは、世界を憎んだ過去とか、大帝国の運営とかじゃなくて、ひとりの等身大男の子としての……」
「ええい、黙れっ」
ぴしぴし、ぱりーん
ちゅどおおおん!
ネロはその魔力でバリアごと小春を吹き飛ばした。
「余が自分で言うっ!」

ナイスキャッチですわ♪」
落下した小春お姫様抱っこで受け止める千歳

一方、ネロも茜たちのいる階層に降り立ち、ほぼ同じ目線くらいとなる。

麻衣子っ!」
「は、はひっ」
いきなり名を呼ばれて戸惑う麻衣子
「お願いだ。街を出ていかないでくれ!遠くにいかないでくれ!」
「えっ、えっ?」
「なんと~!」
感心と驚嘆なスターリン
「余は、麻衣子が好きなんだあああ!」
「よくできました、ガキんちょ」
千歳治癒してもらいながら、小春が呟く。

「えっ、えっ。だっ、だって、ネロ、わたしの夢を応援するって言ってたじゃない。それって嘘だったの?」
戸惑う麻衣子
「嘘じゃないですっ」
茜がフォローした。
なんで?な一同。
ネロさんは画家を目指してたんですっ。アドルフさんと同じですっ。だから、気持ちの立場上、麻衣子先輩を応援したいんですっ」
「そこまで余のことを夢に見ていたのか」
呆れるネロ。多分ネロの願いのチカラが茜に夢を見させていたのだろう。盗聴電波のようなもんだ。

「でもっ。今更そんなこと言ったら、決心が揺らぐのよ。わたしは東京でもっと演劇を学びたいのに……」
もじもじな麻衣子
「随分脈ありな様子ですね」
サラが茶化す。
「よぉ、ショタコン。ですわ」

「でも、わかった。それでもわたしは、東京へ行くわ」
麻衣子ネロのちいさな身体を抱きしめ、おでこキスをした。
「だから、待ってて欲しいのよ。ネロがこの街を好きならば、この街で」
「わ、わかった////」

「おいおいおいおい!ふざけんなよ」

その時、文句垂れる者がいた。
「うわぁ。真っ黒ですっ」
真っ黒なガス状の塊。多分ネロが有していた、
あしき願いのチカラだ。
「我々は歴史の中にて理不尽に殺されて行った者達の怨念だ。我々は世界が憎い。我々はまた裏切られた。などてネロはひととなりたまひし。我々の憤りは猛き獣の咆哮となりさまようだろう!ふざけんなよ!」
ごごごご……
「なんですの?」
真っ黒な奴は壁に染み入り、ネオバビルの塔を巨大なネガイナーと化した。その姿は、大陸弾道ミサイル!!

「せめてこの舞台は消してくれようぞ!むしゃくしゃしてやった!」

千歳っ!」
茜は咄嗟に手を伸ばした。
「脱出しても無駄無駄無駄ぁ!」

千歳は茜と手を繋ぎ、みんなを脱出させる合体魔法を紡いだ。

次回へ続く!

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