- 名前
- たかふみ25
- 性別
- ♂
- 年齢
- 40歳
- 住所
- 山形
- 自己紹介
- 基本的にメル友募集ですがご近所ならば逢いたいぜ。 クリエイター気取りのバカです。 ラ...
JavaScriptを有効にすると、デジカフェをより快適にご利用できます。
ブラウザの設定でJavaScriptを有効にしてからご利用ください。
【魔法少女っ】61-5、ワルキューレ。
2012年02月26日 16:32
しかし、悲劇がなかったことにされると納得行かない者達がいた。
過去のアドルフは運命に翻弄された被害者であるが、世界を戦火に包んだ加害者である。
その加害により痛みを受けた全ての者が、それを許さないだろう!
「ビクター」
「ベンサム」
その魂を受け継いだ者がいま立ち上がる。
「なんだお前ら。いきなり自分の名を名乗って立ち上がってさ」
その挙動不審にサダムがいぶかしむ。
「ふん。これまで世話になったな、感謝する」
左腕を機械化した女が感謝の念を微塵も持たずにサダムに言った。
「さあ、参りましょうビクター。我らの願いを叶えに」
相方の方はチャウシェスクの元で魔力を高めたようだ。
「我らの願いはひとつ。アドルフ・ヒットラーの完全消滅」
「そしてそれはただ単に死して終わるべきではない。ユダヤの唯一神の名のもとに地獄の業火にのたうち苦しむべきである」
「なんだって~!」
「アドルフが生きているだと!?」
サダムとスターリンが驚愕した。
「元帥どのも気付いてなかったのか。魔法少女隊スターライトに付いている、あの小さく白い竜が、」
「アドルフのなれの果てよ!」
「いや、だとしても何もわざわざ殺さんでも」
スターリンは二人を止めに入る。
ネオバビロニア軍将軍としてのアドルフは魔法騎士カーマインこと清澄茜に敗けて死んだのだ。それでいいじゃないか。
「甘い」
「甘っちょろいぜ元帥。我らが願うは奴の完全な死だ。そのために我らは生まれたんだ」
「いや待て!アドルフは私の旧友だ。そんなことはさせない。どうしてもやると言うなら、この私をた……うわー」
強力な爆発と爆風にスターリンは倒された。
「スペック的にありえんだろ?」
今の状況を計算しても合わず、困窮するサダム。
「単純計算では掴めないのが願いのチカラというものだろう?」
「ビクター。遊びが過ぎるわ。さあ参りましょう?スターライトもろともアドルフを血祭りに上げましょう?彼が我らユダヤ人をそうしたように」
ベンサムが台詞を捨て置くと、二人は一気に姿を消した。
「ワルキューレ作戦、発動!」
香住町上空でビクターとベンサムは名乗りをあげた。
キンコンカンコン
からんからん
街の様々な音により、彼女らの叫びはかき消えた。
「まだ昼間か」
「攻撃開始はまだ猶予しておきましょう」
ぐぎゅるるる
異音がベンサムの腹から鳴る。
「まずは腹ごしらえからだな。ははは」
「はずい」
「ハッピーバレンタイン!チョコいかがっすかぁ~」
教会の前で呼び込みをしているヒガシノイス。
「腹減ったから全部買う」
「全部!?」
「金ならあるぞ!ホレホレ」
金貨を一枚見せてビクターは迫った。
「すまねげっと、おめださ売れね。手作りチョコは広く浅く売りだいんず」
レイチェルが出てきて買い占めを拒否した。
単に金貨にお釣りが払えないだけなんだが、ビクターはその台詞を悪く取った。
「後でぶっ潰そう、ベンサム」
「それよりお腹すいたよ~もう動けないよ~ビクター」
空腹は人を変える。
「そういうこどか?んだら、け!金は要らねがら」
レイチェルはチョコケーキをベンサムに渡した。
がつがつがつがつがつがつ
「うめえ!うめえよビクター!最大幸福だ!これ作ったのどこのドイツだ」
下品な食べ方なベンサム。
「この教会お付きのパティシエだず」
見栄を張るレイチェル。実は琴が作ったのだが。
「おかわりだ!」
がつがつがつがつがつがつ……
「やっぱり金払え!釣りはなしでな」
ちゃんちゃん
このデジログへのコメント
コメントを書く