- 名前
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- 基本的にメル友募集ですがご近所ならば逢いたいぜ。 クリエイター気取りのバカです。 ラ...
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【魔法少女っ】60-2、シンドラーのリスト。
2012年02月18日 11:52
タイトルは特に関係ない。
茜が捻り出した単語。
「聖杯?」
その話は初めてではない。一度はみんなで調べた事だ。
そして、その時は何の結論も得られなかった。
「クポーは聖杯を探して、この世界にやって来た」
「この世界には、「願いのチカラ」が潤沢にある」
「聖杯は願いのチカラと関連があるらしい」
断片的な情報はある。だがそれだけだ。捜している本人すら、聖杯が具体的にどんなものかを知らないくらいだ。
「オールコットは違いますの?」
クポーが手に入れた、魔法の宝石箱オールコットは「願いの欠片」にある「願いのチカラ」を魔力に変換して魔法騎士を一時的にフォームチェンジさせるといったものだ。
「多分、違うんじゃないかなぁ」
それはワッフルにあったアイテムだ。聖杯とイコールならば、わざわざこの世界に来た甲斐がないというものである。
「結局、考えても埒あかないなぁ~」
と結ぶ小春。
「聖杯さえ見つかれば、闘いを終わらせられるヒントになりそうですわね」
「ぴよ~」
これまで、部室の会話を何のきなしに眺めていたドラゴンが存在をアピールするかのように鳴いた。
「ん?何か心当たりあるですか?」
茜がアドルフさんをなでなでする。
「ぴよっぴよっ!」
通訳役の麻衣子は席を外している。だからこそ言えるのかも知れない。三人は「とにかくアドルフさんは何か手掛かりを知っている」とわかっただけでも収穫だった。
そもそも聖杯が謎ならば、アドルフ逹ネオバビロニアの幹部が何者かも謎なのだ。
チャウシェシュクやTPPはワッフル人。
松並先生はこの世界の人間。
そしてアドルフさんは出自不明のドラゴン。
みんなバラバラだ。
でも、いつかは。遠くない日に解ける謎だと三人は思っている。
たぶんその時に「なんだ、そういうことか」とあまり重要ではない扱いをしそうな予感もあった。
「では、そろそろ散会しましょうですわ」
夕暮れだ。今日はもう敵は現れないようだ。
サダムはそういうところは律儀である。
ネオバビルの塔内、サダムの研究所。
「ふむふむ……データは集まってきたな」
モニターとにらめっこなサダム。
TPPから引き抜いた女性幹部をことごとく半機械化を施した戦闘データだ。
いや、もうひとつある。
願いのチカラの調査分析データだ。
オールコットによりフォームチェンジした魔法騎士のデータも分析されている。
「……これで勝てるな」
続く!
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