【魔法少女っ】27-4、ポロリもあるよ

ねーよ。
ナレーションのひとが表題に突っ込む。
はいCM明けます。

「さあ、世紀の対決。果たしてぴよぴよ杯は誰の手にっ」
のりのりな実況をするサラ。マイク持つ手の小指立てるな！

第1のコース、ネオバビロニア代表ふた○やま○や、おたまじゃくしネガイナー！
「ケーロヨーン！」
怪物だから、どれだけ速く泳げるのか楽しみです。

第2のコース、二学期からの転校予定。早くも水泳部の次期ホープの可能性浮上の逸材。でも他にも部活やりたそう、節操なしの、でも性格可愛い……でも怪しい、城西わおん選手！
「わおんじゃないよ、かずねだよっ！」
胸に名前書く欄あるすくみずが良いですね。

第3のコース、我らがお嬢様。羽前グループの次期当主！多分！脚が弱めというが水泳には才能開花の予感。羽前千歳お嬢様！
「まぁ……ぼちぼち頑張りますわ」
苦笑いする千歳。

第4のコース、我ら羽前グループとそう壁を成すライバル企業体の会長の孫であり、千歳お嬢様の好敵手。でも、今回は水泳部部長として負けられない闘いがここにはある！
桜田～かずし
「オイコラ！格闘家じゃねーのよ」
失礼しますた。桜田静！
のび○さんのスケベ！

そして第5のコースは、じゅげむじゅげむ……ファンでんほーへんバンド！

「そんな長い名前のひといないです～」
茜が突っ込む。

ルールは簡単。とにかく200メートルを早く泳げた者勝ち。
スタータは世界の平和を守るため日夜しょっかーやあしきたましいと闘い続ける、魔法騎士カーマインさんです。
「あしきたましいって何の事ですか～。それでは位置に着いて、よーい」
「ぴよぴよ～」

ぴよぴよを合図に一斉にスタートしました。
やはり怪物！おたまネガイナー独走状態です。
しかし両生類ですから折り返しターンのときに加速できないですね。
50メートルずつターン！おっと、かずね選手ターンで一気にトップへ。静選手との事実上の一騎討ちかっ。
「あぷあぷっ」
お嬢様っ！
「千歳ちゃんっ」
溺れた千歳を助けるために引き返すかずね。
「も、申し訳ないですわ。せっかくの…」
「ボクには試合より友達が大事だよ」
てかこの試合くだらないし。

おーっと。なんとお嬢様とかずね選手が脱落。勝負は静選手とおたまに絞られたっ。
「ケーロヨーン！！」
なんとここでおたまネガイナー進化したっ！
鎌を携えた蛙の怪物になった。脚が生えた事でターン加速が可能になり、手が生えた事で平泳ぎの達人になった。
「面白いわ！それでこそやりがいがあるというもの」
静選手の闘志に火を着けたか。両者デットヒートです。

「ずるい」
鎌によるリーチの差で蛙ネガイナーの勝ち。
「ケーロヨーンケーロヨーン！」
「めっちゃ悔しいですぅ～」
「です～はわたしのですっ」

カチカチカチっ
！！
超気持ち良い勝利に浮かれた蛙ネガイナーが凍り付いた。
「正義の味方、参上だよ」
小春だった。
「なんかまた可愛いのきたー」
と、かずね。
「体育館でも闘って、今日のあたし、大活躍だわ～」
汗を拭う小春。
ギャラリーがどよめく。
「体育館でもおもろい格闘対決やってたな……」
「え？何と闘ってたんです？小春」
「菅ダフィのオッサン」
凍り付いた怪物を砕いて、蛙とおたまじゃくしのぬいぐるみをゲットしながら小春は答えた。
「試合の一部始終は写真におさめたから、現像したら見せてやるよ」
「それにしても今日は目立つ活躍してませんでしたー」しょんぼりする茜だった。

続く！