- 名前
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- 基本的にメル友募集ですがご近所ならば逢いたいぜ。 クリエイター気取りのバカです。 ラ...
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【魔法少女っ】26-3、心霊写真?
2011年08月19日 05:57
「すっぽん~すっぽん~」
松並先生はなんだかそわそわしてしょうがないので、適当にネガイナーを作成して憂さ晴らししようとしていた。
この怪物は
「トイレにある紙などがつまった時に圧力を利用して解決する道具」ネガイナーである。長い名前なので略して、すっぽんネガイナーとす。
そんな道具に大した願いのチカラがあるはずもなく、怪物のフォルムとしてもスペックにしてもいまいちだった。
「詰まらないわね~。封印!」
「すっぽ~ん……」
カードに吸い込まれて消える、すっぽんネガイナー。
二口橋つかさの家は写真館である。
「これ、心霊写真かな?」
一枚の写真を母・なるに見せるつかさ。
「単に腕が調子悪いか、カメラが壊れてただけじゃないのか。はははは…またも貴重なカメラが破壊されてしまった~。おのれでけいど~」
なるの後半の台詞回しはいつものクセだからキニスンナ。
それにしても変な話しである。
つかさは事のあらましを説明した。その日の他の写真は問題なく写っているのだが、「彼女」を被写体にした時にだけ、この「心霊写真」が発生する。
プロのカメラマンであり、現像師でもあるなるはこう答えた。
「たまにいるんだ。写真を撮られるのが嫌なオーラを持つひとが、この少女はそれかも知れぬ」
あなたの周りにもいるんじゃないか?「どうしても写真に撮られるのが苦手」なひと。ちゃんとした美人さんなのに、写真に残すと不細工なのしかない、とか。笑顔の瞬間を撮られた筈なのに、なぜか現像後にはしかめっ面や苦悶の表情だったり。程度の差こそあれ、必ずいる筈だ。デジカメになって、その辺を補整する機能が拡張されても、未だに問題は減らない。
これは、明らかにその被写体のオーラが写真に撮られるのを拒んでいると、なるは言う。
「だが、その場合は被写体だけが歪み、背景は歪まない筈だが。まあ良い。調べておこう」
「まるで彼女の周りの世界が撮られるのを嫌がってるようだ」
つかさは「彼女」を撮った他の写真とネガをなるに渡した。
「暇だ~」
ネオバビロニア4将軍のひとり、サダムフセインは、半分機械のからだを持てあまし、夜の街を散策していた。散策っても怪盗みたいに屋根づたいにぴょんぴょん跳んで渡る散策の仕方だ。
「なんか面白い事ないかい~」
その願いに応えたのか、いつの間にか、サダムは写真館の屋根にいた。
「お。ここは願いのチカラとは言い切れないものの、たくさんエナジーが集まってる感があるな」
写真館には人々の喜怒哀楽が集う。そこには願いに裏打ちされたものもあれば、願いの残滓もある。
「はっ!」
サダムは写真館の資料展示室に降り立つ。
独特の上質な匂いがする。棚には様々なカメラ名器が陳列されている。
その部屋の片隅にうち捨てられた中古カメラの山があった。
「これだっ」
サダムはよだれを垂らした。
続く!
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