【魔法少女っ】23-5、冷めたピザのようだ

茜がそこに居なくて、調子が狂うスターライト。でもちゃんとしなきゃと立ち上がる。
「うぃ、うぃっしゅ、リインカーネーション！」
きゅぴーん
変身とか名乗りとか省略。
「敵は熱のタイプ。我々の方が有利ですわ。一気にかたをつけますわ」
千歳が車椅子をドラムセットに変形させて座る。
「デイトナ、パーカッションストーム！」
「ピザピザ～」
千歳の嵐魔法はピザネガイナーを巻き上げる。
「そうはいかのピーだ」
ムッツリーニがにやつく。
「ピザピ～ザ～」
ずずーん
巨大化したピザネガイナーが落下して、地面に衝撃を与えた。
「きゃああ～、ですわ」

「あちゃ～。力押しにしたね」
冷静に分析する小春。
「その通り。所詮この世は弱肉強食。強い力は知恵をただの小細工にするのだ」
バカ理論だな。
「じゃあこちらは敢えて小細工で行くよ！」
武器のミッドナイトベルを構える小春。
(近づいたところで一気に凍らせてやる)
「サラミミサイルっ」
どしゅどしゅどしゅどしゅ！
ピザネガイナーは熱い熱を帯びたサラミを次々と投げつける。
「うわ。サダムのオッサンより卑怯」　
「かちゃあいいんだ。ファッショ！マカショ！」
踊るムッツリーニ。
「ピザピザ～」
くるくる回るピザネガイナー。

「某はバカで無能でおたんこなすなアドルフとは違うのだっ」
「ぴよぴよっ！」
「ぎゃ～。なんだこいつは。ワッフルの妖精かっ」
小さなドラゴンの嘴攻撃を受けた。
「ぴよぴ～よ！」
「こんにちは、ムッツリすけべさん」
そこに現れたのは茜だった。変身はできないが、敢えて来たのだ！
「ぴよっぴよっ！」
ムッツリーニにまとわり、次々と嘴するアドルフ。
「変身できなくても闘いますよ～♪」
アドルフを鷹匠のように扱って、茜は勝ち誇る。
「魔法騎士でない小娘が、勝てると思ってるのか？…え…？」
ごごごごご！
「ムッツリすけべのオッサン、今度はこっちが力押しだよ」
「茜さんがいるから、三人揃った私達は負けないですわ！」
理屈ではおかしいが、一気に魔法力が高まった。
あとは語るまい。……

「覚えてろ～ムキー！」
「一軒落着です～」
「ぴよぴ～よ♪」
アドルフを抱きしめる茜。
「心強いよね」
とアドルフを評する小春。
「ラブラブですしね」
苦笑いする千歳だった。

ちゃんちゃん

次回は市民プールと闘います