五割！満塁打！言うう事なし！

虎・新井、勝ち越し！打点王快走の４番！
上本満塁ホームラン！

サンケイスポーツ7月28日(木)7時51分配信
　（セ・リーグ、阪神９－１中日、１１回戦、５勝５敗１分、２７日、甲子園）終わってみれば９得点の大勝も、試合の分岐点で気を吐いた４番を忘れちゃいけない。均衡を破った新井の一振りが、猛虎打線に火をつけた。

　「（打てて）よかったね。ナイスゲーム。（変化球を）待ってはいなかった。どんどん振っていこうと思っていた」

　１－１同点の四回だ。先頭の鳥谷が敵失で出塁し、一気に二塁へ。傾きかけた流れを、見事につかんだ。中日先発・チェンの投じた３球目だ。甘く入ったスライダーをとらえた。ライナーで中前へ運んだ勝ち越しタイムリー。前日２６日は２打点も、適時打はなかった。後半戦初の４番の一打がチームに流れをもたらした。

　２安打を呼び込み、敵失と暴投で１点ずつ加えると、トドメは五回に上本の満塁弾。４番が打てばチームが乗る。そして、勝つ。“不敗神話”をさらに伸ばした。

　７月１日の横浜戦（倉敷）から、Ａ砲が打点を挙げた試合はこれで９連勝だ。今季通算でも、打点をマークした試合は２４勝８敗で勝率・７５０。結果は５打数１安打だが、まさに価値のある１本を放ってみせた。

　過去３度１００打点の大台に乗せ、昨季は自己最多の１１２打点をマーク。今では当たり前に見られがちだが、自身は「１００打点って、周りがいうほど簡単な数字じゃない。大変なこと」と話してきた。今季も変わらず、目指す目標のひとつだ。

　現在、リーグトップの４４打点をたたき出す。１００打点ペースにはまだ足りないが、一気に量産モードに入った。４月は「８」、５、６月は「１０」ずつ。それが、７月はすでに１６打点をゲット。この勢いを維持できれば、３けた到達も夢ではない。チームの上昇に合わせるように、頼もしさが増している。

　「あしたは相当、気を引き締めなおして臨みたいね」

　勝率５割復帰を決めた主砲は、勝って兜の緒を締めた。大勝に浮かれることはない。夏も虎も新井も熱くなるのは、これからだ。

最終更新:7月28日(木)7時51分

サンケイスポーツ