オールスターは、勉強の場！

阪神・榎田、岩瀬から救援術学ぶ！／球宴

サンケイスポーツ7月5日(火)9時6分配信
　夢舞台でもっと成長する！　阪神のドラフト１位・榎田大樹投手（２４）＝東京ガス＝が４日、マツダオールスターゲームに監督推薦で出場することが決まった。虎の新人では藪恵壹２軍投手コーチ（４２）以来、１７年ぶりの球宴キップ。尊敬する中日・岩瀬仁紀投手（３６）ら球界のスターたちから一流のエキスを盗む。

　最高のプレゼントに、照れ笑いを浮かべた。持ち帰れるものは、すべて持ち帰る。躍進を続ける榎田が、さらに大きくなる夢舞台。意気込みに新人らしさがあふれた。

　「１年目なので、いろいろ勉強させてもらいたい。それを糧というか、自分の成績につなげられたら。すべての選手と話してみたいです」。夢の球宴は、超一流のエキスを吸収する絶好の機会。スターたちとの交流は何よりの楽しみだ。監督推薦で出場が決まった岩瀬（中日）に接近するプランを明かした。

　「話したことはないです。中継ぎも長くやってきた方。精神面や準備の仕方を聞いてみたい」。同じ左腕として、中学時代から尊敬してきた大投手。現在通算２８８セーブでプロ野球新記録を更新中の鉄腕だ。リリーフで活躍する今、最も参考にすべき存在と同じブルペンに入る。待ち遠しすぎる祭典だ。

　気になるのは１人じゃない。同い年の球界ＮＯ・１投手にも話しかける。「同級生のダルビッシュ（日本ハム）とか。こういう機会しかないので」。華々しい野球人生を歩んだわけではない。最強右腕とは面識もなかった。地道な精進で同じフィールドに辿り着いた。ならば、アタックあるのみだ。

　虎の新人では、１９９４年の藪（２軍投手コーチ）以来の出場となった。「１７年ぶりということで、すごく光栄。普段の投球をしたい。それで推薦してもらえたので」。チームトップの２５試合に登板して２勝２敗１５ホールド、防御率１・７８。力で勝ち取った勲章に背伸びはせず、遊ぶ気もない。ありのままをぶつけることを誓った。

　まずは目の前の戦いから。５日からの中日戦に備えて名古屋に移動したルーキーは胸を張った。「（落合監督に推薦の）お礼を言いにいかないといけない。いつも通り頑張ります」。感謝しながら、勝負は全力だ。選択が正しいことを目の前で証明する。

　「（球宴は）プロを代表する方々が集まる場所。選んでもらえてビックリです」。信じられなくとも、現実だ。虎の超有望株が、また貴重な一歩を踏み出す。