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ナポリ空港で大冒険

2007年10月11日 18:28

ナポリ空港で大冒険

水曜は帰国の日です。計測の仕事に使った機材を日本まで業者に運んでもらうのですが、朝8時半に来てね、と前日に確認しましたが、8時半を過ぎても一向に来ません。
例の安かろう、悪かろうの業者で、こちらに到着する時も一悶着ありました(予定より遅れているのに、さらに1日待て、とかいったとか)。こっちの日本の人に聞いたら「今朝雨降って道路が混んでた、ってのが言い訳でしょう。昼までに来ればいいほうではないですか」とのこと。
こちらは、フライトが12時10分発なので、どんなに遅くとも宿舎を10時にでないといけないので、9時半まで待って来なければ、ここの宿舎の人にお願いしよう、ということになりました。
ところがあろうことか?9時半ちょっと前に業者の人が来ました。こちらで積み込んでなんやかやあって、ようやく10時少し前に出発です。

私はカルネ通関する荷物があるので、これでもちょっと心配でしたが、そんな心配を吹き飛ばす事件が発生しました。
10時半過ぎに空港に着くと、うちらの乗るミュンヘン行きがキャンセルです。なんでもミュンヘン上空が霧で着陸できないからだそうです。
でも、この便を逃すと、どう頑張ってもルフトでは日本に帰れません。ルフトでは、フランクフルト便もありますが、それはミュンヘン便よりもっと前に出ます。

とにかく、便はキャンセルされたし、予定より前の便にも乗れないので、あきらめてチケットカウンタに行くしかありません。
帰りは、一緒に、昨日ナポリ市内で邪魔をした、イタリア語バリバリの(別の会社の)人がいます。その人を入れて総勢8人です。
ところが、さすがイタリアチケットカウンターベルギー航空のを使え、といって、そこにミュンヘン便にあぶれた人たちを並ばせます。日本人アメリカ人もいます。みなミュンヘンで乗り継ぐはずでしたが、アウトになった人たちです。
大体チケットカウンター自体が3つしかなく、1つは「普通の」客用、1つがアリタリアが使っていて、残ったひとつが「苦情処理窓口」です。一組の変更を処理するのにすごい時間がかかっています。
もっとも、こちらも最初のうちは「今晩はミュンヘンかな?それともフランクフルト?あるいは、ウィーンパリでもいいね」なんて話をしていましたが、時間ばかり過ぎて埒があきません。

そのうち、うちらの後に出るミュンヘン行きは飛ぶ、ということがわかり、イタリア語べらべらの人が「どうなってんの?」とチェックインカウンターに聞きに行ったら「ミュンヘンから先の接続便がない人はミュンヘンに行かせるな、といわれている」ということでした。
しかし、次の便がミュンヘンに着くのは、うちらのフライトが出た30分後くらい。それなら、うちらの便を飛ばせて、ミュンヘン上空で待てばちゃんと降りられたんじゃないか、とか段々腹が立ってきます。

おまけに腹も減るし、チケットカウンターは一向にすすまないわ、迷惑この上なし。うちらの前にもアメリカに帰るらしい人たちがミュンヘンに行けなくて、あーでもない、こーでもない、とやってます。結局ロンドン経由に落ち着いたようで、親指を立てて、イエーィのポーズです。

ようやくうちらの番が回ってきましたが、総勢8人ながら、チケットの種類がばらばらです。別の会社の人はともかく、ドイツ経由で来た私を含む3人はいずれもチケットの種類が違います。だから8人いるのに、5種類のチケットです。
それでも、イタリア語べらべらの人やうるさい人がぎゃーぎゃー騒いだおかげで、ロンドン経由で成田に帰る便にしてくれることになりました。もちろん、ルフトではありません。
ロンドンまでは BMI,ロンドンからは全日空です。
ですが、5種類のチケットのせいか、変更が承認されてからぺらぺらの紙チケットが発券されるまでが、また長い。そこで、発券をまたずにチェックインの列に並んだのですが、これも進まず。
何をするのも「時間をかける」のがイタリア流です。それはイヤというほどわかっているのですが、こちらは、異常事態で通常とは事情が違うのに、そんなことは考慮しないのもイタリア流です。
チェックイン時に、担当の人の突然手が止まって電話をかけ出したので、イタリア語べらべらの人が聞いたら、コンピュータに接続できない、とのこと。そのデスクだけでなくどこもそうみたいでした。
荷物のチェックインにもすごい時間がかかってます。この調子では、私の機材をカルネ通関し、特殊荷物用カウンターで預ける時間が厳しいです。
そこで、とりあえず荷物のタグをつけてもらってから、税関に向かいました。まだ私の搭乗券は発行されてませんし、パスポートも同僚に預けたままです。

で、税関です。人がいません。となりのスタッフルームに声をかけたら「今電話で呼ぶから」とのこと。でも待てど暮らせど来ません。急いでいるからでしょうが、こちらは待つしか方法がありません。
ようやく来たと思ったら「パスポート」ということで、やっぱりパスポートが必要になりました。でもちょうどこの時同僚が搭乗券とパスポートを持ってきてくれました。そこでカルネの手続きが始まったわけですが、電話をかけたり、コピー機にパスポートと搭乗券をかけたと思ったら戻ってきて、作業をして、それからおもむろにコピーのスイッチを押して、と、よくわからない手際で時間を浪費してくれます。
15時30分過ぎ、ようやくカルネ通関終了です。残りは20分ですが、荷物を預けても、セキュリティチェック、パスポートコントロールと障害があります。

で、特殊荷物預け所に来ましたが、鍵がかかってます。となりの部屋はチェックインカウンターのスタッフルームで誰もいませんでしたが、とにかく「おーい、この荷物預けたいんだ、なんとかしてくれ」と叫んだら一人が「今呼んでやるから」ということで、ここでも電話して呼んでもらうことに。
時間は刻一刻と過ぎていきますが、係の人は来ません。もう一度叫びましたが「呼んだから」という返事。さすがイタリアです。
イタリア語ペラペラの人がやってきて、イタリア語で言ってくれてますが、同じことでした。そのうち、担当の人が来て、中に入って、なんとかすみました。
既に残り時間は10分を切ってます。係の人が「間に合うように電話しておくよ」とイタリア語で言ったようです(イタリア語ペラペラな人の話)。

セキュリティチェックのところでは同僚の協力もあり、早く済み、パスポートコントロール(しかし、なぜ同じEU内なのにイギリスは外国扱いなのでしょう?)も無事すんで、フライトの最後の一人として乗り込むことになりました。
といっても連絡バスです。周囲の目が冷たいような気もしますが、とにかく15時50分に連絡バスに乗り込みました。

結局10時半過ぎから16時ちょっと前までナポリ空港にいましたが、そのうち最初の5時間弱はほぼ同じ場所にいたのに、最後の30分は大汗かいて大騒ぎして、でも、イタリア人はあくまでイタリア流で、ここはイタリアなんだな、と実感しました。
こんなに右往左往してイライラしたのに、結果を見れば、全ては丸く収まっている、というのがいかにもイタリア流です。

長くなったので、この辺で。なお、ロンドンでの接続時間は1時間半ですが、既にわれらの BMI 君のフライトは遅れています。
どうなりますことやら。以下、次号に続く^_^;

***
トリビアラジオ体操というのがあります。今でも小学生はやらされているのでしょうか?そのせいで、大人になってもラジオ体操ができる人が多いのは面白いことです。
その起源は、保険会社スポンサーとして始めたそうです。保険屋さんは、長生きしてくれればくれるほどもうかるので、本当に皆が健康になるのだったら、安い投資だったことでしょう。
なお、その昔、まだまだ蒸気機関車が活躍していた頃、鈍行の夜行が朝大きな駅に着くと、乗客がラジオ体操をすることもあったそうです。のどかな時代だったのでしょう。

***
そんなわけで、水曜はほとんど空港か機内でした。昨日撮ったナポリ市内の画像でも載せることにします。
ヌォーボー城だそうです。

このデジログへのコメント

  • BB 2007年10月11日 23:08

    画像→卵が埋まっているお城ですね☆
    空港での出来事いかにもイタリアらしい!この感覚分かります、笑

  • みんきー 2007年10月12日 00:12

    BBさん、コメありがとう。
    日本人は時間に使われ、イタリア人は時間が人に合わせるものだ、って感じ♪

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