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殺されそうになったこと(最終回)

2007年04月30日 23:50

殺されそうになったこと(最終回)

観光ガイドを見て香港風俗街の場所を
頭にたたき込んだ僕。
こんな夜にガイドマップを見ながら
町なんて歩いていたら、
速攻で襲われるに決まってる。

幸い僕は現地人にさえ現地人に見られるらしい(笑)
素知らぬ顔して歩いていれば
日本人スカーマネー貸シテ欲シイアルヨー」
なんてかけられることもない筈です。

地下鉄乗り場までとことこ歩き、切符を買いました。
先日ジェーンと一緒に乗った地下鉄、特にとまどうこともなく、
ホームに降りて待機していると程なく地下鉄がやってきました。

地下鉄に乗ると、昼間とはうって変わってがらがらでした。
乗客の少なさが載っていることの不安さを感じましたが、
停車した数を数えて目的地に到着したことが分かると、
身軽にホームに降り立ちました。

駅を出て地上に出ると、目の前の道をこっちに曲がって...。
ホテルロビーでたたき込んだ記憶通りに道を歩き、
角を曲がったところが、目的地...の筈。

英語中国語で何書いてあるのか殆ど分かりませんが、 
それらしいネオンが目の前にぱっと広がりました。
風俗街特有の淫猥でぬるぬるとしたオーラが漂ってきます。
流石、風俗街の雰囲気は世界共通です(笑)

とは言え、歌舞伎町を始めとする日本の風俗街とは
またちょっと違いました。
路上に出て客の応対をするいわゆるポン引きっぽいのは
皆無で、人通りも殆どなく、ただネオンだけが輝いている...
これはこれで写真に撮っておきたい風景だなと思ったのですが、
念のためデジカメと大半のお金はフロントに預けてしまっていて、
残念ながら写真に撮ることは出来ませんでした。

というか、写真云々よりも、
僕の頭の中は既にエロエロモードで、早くゴム付きでもいいから
膣の中に僕の精液を吐き出したいとしか考えのない僕。

早速風俗通りをゆっくりと(横目で)吟味しながら
入るべきお店を決めようと歩き始めました。

その中で、
「日式OK」と書いてある看板をちらほら見かけました。
これは風俗街の知識でなく、
普通の店にでも言えることなのですが、
日本語が通じます。」という意味です。

一応「日式OK」以外のお店も一通り見回った後、
今度は「日式OK」のみのお店を中心に見回ります。
ポン引きがいないと実にじっくり吟味することが出来ますね(笑)

30分後...。
入るべきお店は決めたんです。今、目の前のお店です。
これが日本の風俗店だったら何の考えもなくフツーに
入店できますが、相手は海外風俗店です。
いくら日本語が通じますとはいえ、不安なんですね。

それに輪をかけて不安にさせるのは店の入り口です。
雑居ビルの入り口みたいな感じで無愛想な扉が1枚
立ちはだかっているんです。
日本の風俗店は入り口はオープンで入りやすくなっていますが、
ここは別らしく、入りにくさ120%です(泣)

どうしようかなぁ...、
やっぱやめて帰りにセ○ンイレブン(香港にもあります)で
エッチな本買って帰ろうかなぁ...という考えがよぎりましたが、
考えが変わりました。

僕は香港まで何をしに来たんだ。
セ○クスするためだろ、しっかりしろぴーす。
(いや、その相手は帰ってしまった訳ですが)
沖縄のおばあちゃんや(人生史上最大の思い出参照)
オトコ(全寮制高校参照)とだって経験ある僕なんだぞ。
百戦錬磨なんだぞ、海外がなんだ、
相手はオンナだ、やっちまぇーーー!!!
僕の中のもう1人の僕が声を荒げました。

よぉし、いくぞ、セ○クスしに!!!
意を決した僕は店の扉を勢いよく開け中に突入

中国語で多分「いらっしゃいませー」てな的なことを言われ、
何と表現していいか分かりませんが、チャイナ服風の女の子
が出てきました。
鼻の下をマキシマムに伸ばす僕。

次にどう注文をつけようかと
頭の中をフル回転させかけた瞬間にそれは起こりました。

僕が閉めたはずの扉が、それはそれは思い切り開いたんです。
というより、跳び蹴りでもしなきゃそんな勢いでは開かない
だろうという勢いで扉が開きました。
だってガラス割れたんですもの。

次の瞬間、黒い服を着た男が5、6人突入してきました。
瞬間的には分かりませんでしたが、思い出しました、
女人街で警官が持っていたライフルです、あれを構えてるんです。
出てきた女の子は何か叫びながら奥に逃げてゆきます。

呆然と立ちつくす僕。
間髪入れず、男は僕の鼻にライフルの銃口を僕に押しつけました。
男は大声(中国語)かつ単説明寮に何か怒鳴ります。
とりあえずヤバいと手を挙げる僕。

室内は微妙に暗かったのですが、
次第に目が慣れ、男の黒っぽい服装は何となくですが、
防弾チョッキだというのが分かりました。
そして店の外には流石中国、分かりやすいですね、
でっかく「警察」と書かれたワゴン車が止まっていました。

僕に銃口を突きつけた男が(中国語で)また何か言いました。
残念ながら全然意味が分からないので、
「そーりぃ、あいきゃんと すぴーく ちゃいにーずぅ。
 あいあむ じゃぱにーずぅ」
手を挙げつつ震えながらやっとのことで説明する僕。
そこで男の銃口が下ろされ、
他の男達と店の奥に突入していきます。

ほっとする僕。
あ、でも、事情聴取とかされないの?どうしたらいいんだろう?
ここで待っていた方がいいのかな?銃口が下ろされ、
ほっとした次に考えたことがそんなことでしたが、
突然、店の奥から銃声が。
それに応戦するかのように立て続けに銃声が勃発(泣)

「ぐはっ!!!ココはヤバいっ、ヤバ過ぎるっ(泣)」
もうダッシュで逃走しました。
無我夢中ホテルに逃げ帰りました。

次の日。帰国の日です。
荷物をまとめ、ジェーンがもう一度だけ会いたいと言っていた
台詞を思い出し、チェックアウトした後もロビー彼女が来る
のを待ち続けました。

空港行きのバスがやってきました。
もう行かなきゃなぁと思ってバスの乗車口で
未練がましく彼女を待ち続けていた所、走ってきたのでしょう、
息を切らせながらジェーンがやってきました。

「遅いよー、もうバスに乗ろうと思ってたよん。」
僕がそう言うと、
彼女は下を向いたままですが、僕に大きな紙袋を手渡しながら、
「昨日はごめんね。そしてありがとう。
 この数日間、本当に楽しかったよ。
 本当はもっと一緒にいたかったけど
 さようなら。」(大意はこんな感じでした。)

それだけ言うと、また走って行ってしまいました。
ちょっっっ、キスもハグもなし???
ちぇぇぇぇぇっっっ、ジェーン、僕は寂しいよ(泣)
この時は素直にそう思いました。

その後、成田行きの全日空機(客室乗務員黒人さんなんですよ)
に搭乗した後、そう言えば彼女が僕に渡した紙袋何入って
んだろうと開けてみると、数百ページフルカラー
香港写真集でした。(これ、高かったろうなぁ...)

ぱらぱらとめくっているうちに飛行機は離陸し、
一通り見終わると一番最後に一枚の便せんが入っていました。
「Dear Peace」で始まる便せんは僕に対する謝意から
始まり、このようなことが書いてありました。
「ぴーす君に出会い日本人に対する考えが変わりました。
 今まで日本人は堅物で偏屈なのにただの変態ばかりだと
 思っていたのですが、ぴーす君は違いました。
 (耳が痛すぎます(泣))
 
 ぴーす君と一緒にいる間、確かに楽しかったのですが、
 同時に((多分)中国人だと)馬鹿にされたくなく
 服やバッグを新調し、普段通りに接してきました。
 ですが、レストランでの出来事覚えていますか。
 私はあの時、自分の財産を使い果たしていたのです。
 私はぴーす君の思っているような人間ではありません。
 私は貧民階級です。私が家族を食べさせていて生活しています。
 それを見透かされたくありませんでした。
 あなたと対等な対場にいたかったからです。

 なのにあんな結果になってしまい、私は泣いてしまいました。
 それが凄く悔しく、この手紙を書きながらまた泣いてます。
 
 私はもっと勉強し、働きます。そして東京に行きます。
 ぴーす君に会うために。その時は私に奢らせて下さい。
 その目標が達成でしたら、初めてぴーす君と対等な立場に
 たてます。その時こそ...。頑張ります!
 ありがとう、さようなら。」

成田に着くまで何度も読み返しました。
読み返しながら、僕は顔がぐちゃぐちゃになるまで泣きました。
彼女レストランの外で泣き出したのはそういう意味があったん
だ、僕はそれに気がつかず、気の利かない慰めをひたすら言って
たんだなと。

彼女と単純に上手く行けばセ○クスなんて考えていた自分が
情けなく、自分の行いを心から恥じました。
自分が凄く小さく感じました。

同時に僕はジェーンが好きだったんだなと
落ち着いてからそう思いました。
女の子の気持ちを考えてこんなに涙したのは
この時が初めてです。
(当時カミさんとはまだ知り合ってませんし。)

と、相当引っ張りましたが、
「殺されそうになったこと」シリーズはこれにて終了です。
実際の殺されそうになった部分を詳しく描写すればまだまだ
書けるのですが、同時に初めて知り合った海外メル友のコトも
書かなければこの話を進めづらいこともあり、タイトル通りの
話とはかなりずれてしまいましたが、読んで面白かったといえる
方が1人でもいれば幸いと思います。

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