シェアー48／泥棒みたい

「入れる度に痛くなくなるの？」
「そう４・５回目には痛くなくなる」
「お母さんみたいに、往く様になるのは？」
「人に依って差が有るわね」
「１０回目の人も居れば、何年も掛かる人も居る」
「お母さんはどうだった？」

もう、答え難い事を聞くんだから
でも、大事だよね
「３年ほど掛かった」
「ふーん、そうか」
「他には？」
「今は無いけど、また聞くから教えて」
「えぇ、いいわ」

その日は３回、何と次の日は２回だけでした
コンドームの装着方法
念入りに教えました


それから、１０日ほど経った日
用事を済ませて夕方に帰り、鍵を開けて玄関に入る
見慣れない靴が揃えて置かれている
女の子用の靴
うん？誰か来ている
心臓が急に速くなった
咲希はすぐに分かった
彩花ちゃん
家には何回も来てくれている
音がしない様にそっと締めたドアを開け、鍵を掛け直すと足早に離れた
何よ、自分の家なのに、これでは泥棒じゃない

何時から帰っていたのだろう？
もう、済んだ？
上手くいった？
ああ、神様お願いします
気が付くと歩きながら、手を合わせていた
鼓動が鎮まってくれない
座りたい
とにかく何処かでコーヒーを飲もう


駅前まで来るとドトールに入る咲希
朝、大翔には６時過ぎに帰ると伝えた
今は４時半
咲希は予定より早く用事が済んだのだ
帰るのは６時過ぎにしないと
大翔、上手にしてあげるのよ

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