ダブルX-21／私の宝物

食料品と洗面・バス・洗濯用品に台所用品も
それに私はお酒
一度帰ってからセントラルで入会手続きに行くと言う
「水着とトレーニングのウェアを持って行って」
「入会してすぐにするの？」
「文句がある？」
「いいえ、有りません、ママ」
「うん、いい子」


「週に火水金の３回は行って貰います」
一通りのコースをした
「さあ、泳きましょう」

「あら、私より上手」
「中学か高校で水泳部？」
「高校」
「ヤッパリ、へー。京大の受験生が、ねえー？」
「頭だけでは無く、スポーツも出来るんだ」
「一応」
「ゴルフは？」
「シングル」
「ヤッパリ」
「テニスもスキーもスノーボードもサーフィンも出来るよ」
「出来るんじゃ無く、上手いんでしょう？」
「そこそこは」
「参ったなーもー。私はスポーツが得意なのよ」
「スポーツまで勝つ積り？」
「ご免」
「本当に、もう。謝らなくてもいいわよ」
「一つ負けているよ」
「いいえ、セックスも勝ってる、貴方が」
「洗濯も掃除も、特に料理は苦手なんだけれど」
「分かったわよ。結局は主婦業だけね」
「そんな事無い。美穂が居ると癒される」
「・・・・・癒される？本当？」
「本当」
「へー、貴方を癒す・・・私が居ると癒される」
「ああ」
「嬉しい。こんな事言われたの、生まれて初めて」
「私の宝物」
「今、何て言ったの？」
「美穂は私の宝物」
「宝物、たからもの・・・初めて、言われた」
涙が一粒だけ落ちた