みどり-97

「相手が男なら知佳とすぐ別れるよ。
　女では喧嘩にならないし、腹も立たない
　しかも雅恵さんでは余計に」

「あの、もしかして、許してくれるの?」
「ああ、正直に言ってくれたからね。
　知佳に聞く前に誰かから聞いていたら分からなかったなー」
「ご免なさい、もうしません」
「いいよ、雅恵さんなら。　知佳を私から奪ったりしないから」
「本当にいいの?　これからたまに会っても」
「良いよ。　但し私を捨てないなら」
「さっきも言ったけれど、貴方が一番なの。
　だって失神なんかしなかったもの」
「知佳がタチ役なんだろう?　なら余計に平気だよ」
「貴方って変わっている。　普通はすぐに追い出されるわ」
「そうかも知れない。
　でも正直に話して、隠さなかったからさ。
　男は別、絶対に許せない」

「あのー、雅恵さんから頼まれた事が
　・・・貴方に抱いて貰いたいって、あたしに頼むの。
　貸して欲しいと」
「知佳は平気なの?」
「雅恵さんなら良いと言ってしまったわ。
　貴方に聞きもしないで」
「知佳がいいなら私も良いよ
　但し一緒に知佳がいればだけれど」
「３Pと言うものね。
　知らないうちならともかく、あたし嫉妬して絶対させないわ
　邪魔するわ。
　貴方のが他の女の中に入っていく所なんて、見ていられない。
　そんなの無理よ」
「もう一度言うよ。　知佳が横で見ていてくれるならいい。
　すぐに知佳とも出来るならしてもいい」
「そんなー、あたし出来ない」
「だったら、止めよう」

　　　　　　・・・つづく