ひと目ぼれの彼にデートに誘ってもらえた

笑顔が素敵　話は盛り上がっている　うっかり初恋の話もしてしまう
「それでね・・・」彼が私の話を熱心に聞いている
　
まるで私の人生そのものを知りたいかのように
目を輝かせながら　少し恥ずかしいけど　この人に自分のことを知ってもらえるのは嬉しい

「実はね・・・高校の時　すごく好きだった人がいたの♡」
言葉に出すと胸がドキドキした　これは単なる昔話なのに

「どんな人？」彼が身を乗り出すように聞いてきた
「吹奏楽部の先輩で・・・優しくて　いつもみんなをまとめてくれるような人で♡」

言いかけて私は突然止まった　目の前にいる彼が　あの先輩とそっくりだと気づいたのだ
同じ柔らかな髪の質感　同じ真摯なまなざし　そして何より・・・人を惹きつける不思議な温かさ

「あ・・・♡」「どうしたの？急に黙っちゃって」
彼が心配そうに私を見つめる「ごめん・・・ちょっと懐かしくなっちゃって♡」

言いながら　心臓が早鐘を打ち始めた　顔が火照るのが自分でも分かる
「その先輩のこと好きだったんだね」彼が穏やかに微笑む「今はどうしてるの？」

「もう何年も会ってなくて・・・就職して会っていない♡」
恥ずかしくなり顔を隠す「暑くなっちゃった♡」「涼しいところに移動しようか」

「二人だけがいいな♡」彼に縋り付いてしまう

あなたに素敵な時間が訪れますように