小林二刀流

林宏、先発・救援での“二刀流契約”
2011/1/26 9:11 配信デイリースポーツ
小林宏、先発・救援での“二刀流契約”
先発、救援とフル稼働を想定した出来高設定を盛り込む予定の小林


　阪神が、ＦＡ獲得が確実となった小林宏之投手（３２）との契約条件に、先発、救援でフル稼働することを想定した出来高設定を盛り込む方針であることが２５日、明らかになった。小林宏も中継ぎだけでなく、先発との“二刀流”を宣言しており、契約もそれに応じた形となる。現在、契約交渉は最後の詰めの段階。今週中にも正式な入団会見を行う。
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　緊急先発起用もＯＫ‐。猛虎軍団でのフル稼働を誓う小林宏の意思が、契約条件にも反映されることになる。
　球団関係者は、小林宏との契約条件に、先発・救援ともに対応できる出来高設定が盛り込まれる見通しを明かした。「基本は中継ぎでも、先発が足りなくなった場合は（小林宏の先発起用の）可能性はありますからね」と語った。
　通常、救援タイプの投手であれば、出来高設定は登板試合数やセーブ数、ホールドポイント数などの項目がメーンとなる。だが、阪神・小林宏の場合はこれに加え、先発投手の評価として重視される登板イニング数や、白星などに関しても、出来高項目が設定されるもようだ。
　小林宏は、ロッテ時代に先発、中継ぎ、抑えの、全てのポジションで成績を残している。０５年はローテの柱として１２勝を挙げ、ロッテの日本一に貢献した。一方で抑えに転向した昨季は５７試合に登板し、２９セーブ、防御率２・２１の数字だ。
　阪神入団後は、抑えの藤川につなぐ“八回の男”としての役割が中心となりそうだが、小林宏は「（先発、救援の）両方やる自信はある」と語り、虎投がシーズン中に先発不足の窮地となれば、緊急出動する覚悟もできている。
　小林宏は、今月２０日に阪神とのＦＡ交渉で入団を表明。２４日に沖縄・石垣島での自主トレを終えて帰京した。２６日には千葉で自主トレを行い、公の場に姿を見せる予定だ。阪神との契約交渉は大詰めを迎えており、今週中にも大阪市内で正式に入団会見を行う運びとなっている。
　すでに阪神・久保投手コーチとは電話で話し合いを持ち、２月１日からの沖縄キャンプでは実戦主義の調整を行うことを志願している。
　この日、真弓監督は鳴尾浜球場を視察に訪れた。開幕まではセ・リーグ球団に対して小林宏を隠す実戦起用となるのか、との報道陣の質問に「まだ決まってないけど、それより本人の調整を優先させます」と話した。
　虎の小林宏の正式誕生は秒読みの段階に入った。先発・救援での“二刀流契約”で、改めて自らの役割を再確認し、タテジマを身にまとう日が、すぐそこにきている。