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矢野阪神には必要!
2009年11月25日 08:31
覚悟決めた!虎・矢野、イバラの道を行く
2009/11/25 7:52 配信サンケイスポーツ
阪神・矢野輝弘捕手(40)が24日、兵庫県加東市のタイガースGCで開かれたオーナー杯ゴルフに参加し、胸中を激白した。オリックス・岡田彰布監督(51)から出た「欲しい」発言に感謝したが「やることは一緒。阪神に、ファンに恩返しできるよう、がんばるだけ」と、城島健司捕手(33)の加入でイバラの道となる来季も、ファンのために全身全霊でプレーすることを誓った。
タイガース愛に、一野球人としての感情と前指揮官への感謝。さまざまな思いが交錯していた。4位に入ったオーナー杯ゴルフのラウンド後。シャワーを浴びても複雑な思いは洗い流せない。岡田監督からラブコール発言を受けた矢野が、硬い表情で初めて胸中を明かした。
「俺が決められることじゃないから。ただ、岡田監督がそうおっしゃってくれることは、選手個人としては、ありがたいと思う」
隠すことなく、言葉にした。紙面で知った恩師のメッセージ。岡田発言に球団が“反撃”し、本人不在のまま、ひと騒動になったが、当事者は「この年になって、そう言ってもらえる」と感謝を口にした。前将の気遣い。阪神からだけじゃなく、他球団からも欲しいと言われることが、素直にうれしかった。
12月6日で41歳になる。今季は昨オフに手術を受けた右ひじのリハビリが長引いて出遅れ、復帰後も右足首を骨折した。背水の来季へ懸命のリハビリ中に飛び込んだ、城島獲得の報。全イニング出場の可能性もある男の加入はイコール、矢野の出番がほとんどなくなるということだ。
待ち受けるのは、いばらの道…。すでに虎で戦うという腹は決めているが、完全に吹っ切れたわけではない。
「(気持ちは)すっきりさせようとしているけれど…。(シーズンが)始まったりしないとわからないかもしれない」
捕手として全く出番がないかもしれない1年へのモチベーション。誰でも難しい。だからこそ岡田発言をありがたく受けとめ、その上で「城島の加入でいろんなことが厳しくなる。でも自分のやることは変わらない。年俸が下がろうがね。阪神に、ファンに恩返しできるようにがんばるだけだから」と声を強めた。
現実問題、球団の所属選手である以上、フリーエージェント権を行使するか、自由契約にならない限り、個人に移籍の自由はない。「出たいと言っても無理だし、阪神に残りたいと言ってもトレードされることもある」。来季プロ20年目を迎える男は、流れに任す身ということを十分わかっている。自分のやるべきことを、やるだけだ。
バッテリーを組んできた下柳から「矢野と最年長バッテリー記録を1歳、2歳と伸ばしたい」と、藤川からも「矢野さんに育ててもらった。ついていきたい」と“ラブコール”も届いた。チームへ、ファンへ、恩返しをしたい。厳しく難しい立場であろうと、変わることのない強いタイガース愛が、矢野を2010年へと突き動かす。
[ 2009/11/25 7:52 更新 ]
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