あぁ～あぁ～

阪神・下柳「俺ひとりが悪い」
サンケイスポーツ - 2008/9/21 8:02

　（セ・リーグ、巨人９－１阪神、２１回戦、巨人１１勝１０敗、２０日、東京ドーム）何ひとつ言い訳できない完敗だった。今季最短ＫＯ＆ワースト失点。下柳はＧ打線の一発攻勢の前に撃沈した。屈辱まみれの一戦。だが、試合後は前だけを見た。肩を落とす場合ではない。その現実を、誰よりも理解していた。

　「（負けられない気持ちは）いつもと一緒だよ。（次は）やり返すつもりで投げる」

　強い口調だった。優勝の行方を決める大一番で、周囲の期待を裏切った自分が許せなかった。

　一回一死一、二塁。ラミレスに高めのフォークをバックスクリーン左に運ばれた。痛恨の３ラン…。着弾した瞬間に、うなだれた。続く李承ヨプには、初球のスライダーを右翼席上段まで飛ばされた。完ぺきに振り抜かれた一撃。打球の行方を見ず、天を仰いだ。

　二回一死三塁では小笠原に右越え本塁打を浴び、二死一、二塁からは阿部に右前適時打…。制球が定まらず、変化球が浮いた。相棒の矢野が「良くはないやろ。ボールも高い」と困惑する大乱調。今季最短の１回２／３でマウンドを降りた。

　０７年８月２４日の中日戦（ナゴヤＤ）以来の７失点。１試合３被弾は０５年８月２５日の広島戦（広島）での４被弾以来で３年ぶり。悔いだけが残る６敗目（１１勝）だった。

　次戦は２９日の広島戦か３０日の中日戦（ともに甲子園）が濃厚。後悔の黒星を打ち消すには、白星を手にするしかない。今はただ、リベンジの瞬間を思い描くのみだ。

　「みんなは頑張っていた。きょうはオレひとりが悪いだけだよ」

　大失態を胸に刻み、改めて気合を入れ直した。プロ１８年目。失敗を常に力に変えてきた。１度では崩れない。ベテランは必ず立ち上がる。
[ 2008/9/21 8:02 更新 ]
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