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今岡らしくなってきた!
2008年09月16日 08:43
虎4差キープ!今岡“悪球打ち”甦った
2008年9月16日(火) 8時2分 サンケイスポーツ
(セ・リーグ、中日4-7阪神、21回戦、阪神15勝5敗1分、15日、ナゴヤドーム)虎、猛打復活-。阪神は12安打7得点で落合竜を粉砕した。特に四回は今岡誠内野手(34)の4号2ランなどで3得点。得意の“悪球打ち”も久々に披露して、猛打爆発を呼び込んだ。スッキリ爽快、もう止まらない。Vへ今岡が、猛虎が、打ちまくる!!
この強引さが、虎党にはたまらない。高めのボール球を、今岡がフルスイングで引っぱたいた。打点王に輝いた05年をよみがえらせる“悪球打ち”。激しい衝撃音に乗せられて白球が、左翼席へと吸い込まれた。
「二死だったし。ボール球だけど、もう思い切り振るだけなんで」
四回。リードを2点に広げてなお二死二塁。カウント2-2から小笠原の高め139キロをとらえた。劇的復帰となった11日のヤクルト戦(甲子園)以来、4試合ぶりの4号2ラン。虎が陥った打線のつながりの悪さも、一発解消の爽快弾。03年、18年ぶりのVを決めた『9・15記念日』で竜を圧倒する12安打7得点を誘発した。
三回には無死一塁で2球目にエンドランも決めた。外角に外れたシンカーへ軽くバットを合わせる右前打で、金本の適時打を呼んだ。「1打席目を見たら、普通には打たせられん」とサインを出した岡田監督。1打席目は直球だけで3球三振に倒れたが、2打席目はボール球を技アリ打。続いて悪球本塁打-。「2ラン、大きかったな」。最後は指揮官を唸らせた。このつかみ所のない怖さが、今岡の魅力なのだ。
「ここまで来たら、ボール球とか、関係ないですから。悪球かどうかは見ている人が判断してくれたらいいです」
気持ちを強調したが、悪球打ちは技術の裏打ちがあるからこそ。02~05年、セ界を震かんさせたバットさばき。特に高めや内角にはめっぽう強かった。理由はある。「目に近いから、距離が“とれる”」。目と球が近い分、バットにあたる距離を合わせやすいという。コンマ何秒の世界での、反射的な動き。その独特な感性は、まだ錆びてはいなかった。
昨年7月25日。遠征中に無期限二軍を言い渡され、昼を待たずに去ったのもこの名古屋の地だった。以後、始まった苦難。今季も長く二軍生活が続き、球団が『クビか大幅減俸』を検討する瀬戸際に立たされた。復活を信じて重ねた日々が“本能”を呼び覚ました。
「ぼくは今年、1打席1打席、1球1球に集中するだけ。それ以上でもそれ以下でもない」
19日から激突する2位巨人とは4ゲーム差で変わらない。M再点灯はお預け、最短胴上げは24日の横浜戦…。そんな数字より、何よりも重要なのは打線が目覚めた事実。輝きを取り戻し始めたスラッガーの予測不能な一打が、Vスパートの原動力
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