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家族の休日 ; 美術館と服のショッピング

2006年02月26日 11:13

学校が休みだという。 毎年今頃になってクロッカスの花が咲き始めると、というより今年は今の時期になって急に又温度が下がり、つぼみだけが見え始めただけで、開花には至っていないようだが、私には関係なくとにかく例年の一週間の休みである。

我が家の有能な秘書、というより総督という方が適当な家人が一週間前に企画した一日行であるが、私は初めから参加するのを期待されてはいなかった。 けれどジャズCD専門店が予定の買い物地域にあるのでツアーの隅っこに参加させてもらった。 運転手として要請されたが場所を移動することと街の中の駐車が面倒なので結局電車で行くことにした。 といっても大した距離ではない。 急行の駅で一駅、15分程度である。 それにこの街、ハーグは昔、北の町から引っ越してきて4年ほど住んだことがある。

久しぶりに美術館に行った。 美術館など落ち着いて何の予定もなく観たのは何年ぶりで、この前はどこだったのだろうか。 確かに去年、ベルギーの夏期休暇で地方美術館に行ったのだがあれは半分雨宿りみたいなもので、それに、まとまった美術品は置いていなかったので古いローマ時代の遺跡の上に建つ現代建築美術館の入れ物ばかり見ていたような気がする。 久しく美術館には足を向けていなかったようである。

ハーグ市立美術館がこの日の訪問地である。 

http://www.gemeentemuseum.nl/

なんの展示会かも知らずまた興味もなくただついて行ったのだ。 ただ、ここにはもう20年前から何回か来ているので何があるのか大体承知しているし、モネを買った、ピートモンドリアンを買い戻した、実際はアメリカから買ったのだが美術館としては彼のコレクションがここでは後年アメリカで高騰した作品群は別としてまとまった物では世界規模であるのだからこのように、買い戻した、という気持ちにもなり、そういうことがテレビニュースで出てそれから半年ぐらいしてから何かの折に訪れて、今までのコレクションに加わったのを眺め、これで美術館学芸員の顔が立つのかといらぬ詮索までしたこともある。

新しい博物館美術館として来館数を上げるのに趣向を凝らしているのだろう、今回見たところでは家族向き、特に若者向きのコンピューターをうまく使っての、もともとの所蔵品はつけたしみたいな形で、驚くようなディスプレイだった。 テーマ別でおもちゃ箱をひっくり返したように無差別に価値の無差別化と見せるのだろうが物を全て説明ナシにぶちまけて面白いものだった。 ここにはもともと絵画は無論、写真服装楽器、生活用具の博物館でもあったから、中には日本からの様々なものもありそれが色、形、としたテーマで雑然と他のものに混じって展示というよりは陳列されているがそういうのが今回の展示会のテーマらしい。 音のコーナーでは自分で様々に音を創ったり歪めたり遊ぶスタジオも多く、そこには70年代からのシンセサイザーもどきで様々においてある機械、物から創れる仕組みで、だからまあ、これなどで博物館の機能をはたしているのだろうと想像したが若者たちはそういうことはお構いなしにめいめい勝手に遊んでいるのだった。

そのあと館内のビュッフェ赤ワインとローストビーサンドイッチで腹ごしらえをしてから、いつもの如く家族と集合場所、時間をきめて皆てんでばらばらに分かれて、一人、モネでも見ようかと静かな館内を歩いた。 もう、何年も来ていないので改装になった館内の以前とは違った明るい室内で見た2枚のモネは土産物の絵葉書に比べるとくすんで見えた。 今は保険の関係で昔とは違いガラス越しでしか見られぬモネ没年2年前のお馴染み睡蓮、青い池のイメージはもう10年以上前に観た印象とは違っていたしノルマンディーの浜にさざめく波の上に幾つも架かった漁師の網の絵にしても同様で、今回はむしろ4枚あったフランシスベーコンの屈折した絵が面白かったし、私の見知った景色を描いて1906年ごろから20年ごろまでのモンドリアンを何枚も見たのが面白く、彼が印象派からアールデコキュビズムを駆け足で進めて行くのが興味深かった。 それで、他にすることもなく、建物を眺めていて自分の好みではないけれどバウハウス、そのモンドリアンに合わせた建築を悪くはないと思い直しながら、マイヨールのイルドフランスブロンズ像に見送られて快晴の気温4度に出た。

そこまでは良かったがその後の服のショッピングにつき合わされるのにはうんざりした。 人のショッピングには付き合うものではない、とくに服は。 仕方がないので店の中を行き交う人々を眺めて時間をつぶした。 まあ、それはそれで悪くはないのだがしかし美術館博物館でものを見るようには行かないのは相手が動いているからか、それなら動物園とおもえばいいのだけどなまじ見つめていると動物園のようではなく、ここでは柵がないから見つめたら噛み付かれるかもしれぬ。 それに、そうやって眺めているとはいえ実は眺められていたりして格好のいいものではない。

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