忘れられないひと　（猫のきもち）

俺様の名前は『にゃお』ってんだ

もともと名前なんてものは無かったけど　飼い主がそう呼んでるからなぁ



飼い主と出逢う前の俺様は

この辺りで自由気ままな生活を送っていた訳よ

決まった住処なんか持たないで　風の吹くまま　気の向くまま





　　　～～　出逢い　～～


有る時　いつものように近所をブラブラしてると

見たこと無い新しい家が建ってる訳よ

ついこの間までは　な～んにも無い原っぱだったとこにだよ



素通りしようかと思ったけど　チョット気になるじゃん

いったいどんな奴が住んでるのか？ってね



ち～ゃんと家の周りを塀で囲ってるけど

そんなの関係ねぇ　そんなの関係ねぇ　そんなの関係ねぇ

俺様は塀なんぞはひとっ飛びだからね



誰も居ない？　

まぁいいか　ちょっと塀の上で休んでいくかぁ　Zzz。。。







だっ誰だ？　俺様を見てる奴が居るよ

そりゃ俺様の様な毛並みの良さに見とれる人間も珍しくないし

クールな瞳を覗き込む奴だって居るさ

でも・・・なんか目線が違うよ



俺様を呼んでる？

猫でもないのに　猫撫で声まで出してるよ～

『おいでぇ～・・・・・・・にゃん　にゃん』

猫の俺様だって　にゃん　なんて言わないのによぉ






しょうがねえなぁ　ちょっと近くまで行って観察してくるか


　　　　　・・・な　なっ　何だ？　この良い香りは？？？


「ごろにゃ～ん」

あれれ？？　俺様らしく無い声が自然と出ちゃったよ～




恥ずかしい話だけど　ひとめぼれってことだったんだろうな

それからというもの　その家に住み着いちまったんだから


あんだけ自由気ままに生きてきた俺様だったのに・・・







　　　～～　別れ　～～


俺様は照れ屋だから　うまく表現出来て無いけど

すっごく感謝してるんだよ
　
　
悪戯ばかりして　最後まで迷惑のかけっぱなしだったけどな



沢山遊んでもらったし　ホント楽しい毎日だったぜ



偶然とか必然だとか　運命だとか　難しい事は俺様には解らないけど

こうやって最期の時を　一緒に迎える事が出来るって事だけでも

俺様にとっては充分に幸せってことさ


出来ることなら　もうちょっと一緒に居たかったけど・・・　




なんか眠くなってきちまったよ　そろそろお迎えの時なのかな


最後にひとことだけ言わせてくれ　　「ゆみ　ありがとうな」










　先日書いた忘れられない人のログに対して、トラバしてくれたフレンドさんが居たんですよ。

　何かお返しをしなきゃ男ぽんぷの名がすたるって事で、自分もトラバさせてもらいました。

　ゆみさんのログの猫の気持ちになって書いてみたけど、勝手にイメージを壊してしまっていないか、それだけが心配。


　良かったらトラバ先も併せて読んでみてね。。。