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おそれいったか~
2010年07月03日 05:07
<阪神>ブラゼル、牙をむく一発
2010/7/2 23:38 配信毎日新聞
○阪神10-8巨人●(2日)
牙をむいて襲いかかる虎のように強烈な一発を見舞った。1点を追う八回、阪神のブラゼルが、本塁打王争いを演じている巨人の阿部、ラミレスの前で逆転の27号2ランを放った。
雪辱がかかっていた。リーグトップのチーム打率を誇る猛虎打線は、4点を追う七回に6点を挙げて試合をひっくり返した。だが、その裏の巨人の攻撃で、1死一、二塁から、ブラゼルは巨人・阿部の一塁への痛烈なゴロをファンブル、併殺にできたはずが、逆に満塁のピンチを招いてしまう。2死後、高橋、エドガーに連続適時打が出て、阿部が再逆転のホームを踏んだ。それだけに八回1死一塁で打席に立ったブラゼルは、何としても失敗を取り返そうと必死だった。
初球から巨人・越智のフォークを2球続けて空振りして追い込まれたが、そこからファウルで粘り、カウント2ボール2ストライクからの9球目。「粘って甘い球を打った」と落ちきらなかったフォークを振り抜いた。打球はぐんぐん伸びて、阪神ファンの大歓声と巨人ファンの悲鳴とともにバックスクリーンへ飛び込んだ。推定飛距離145メートル。特大の27号2ランは、二回に一足先に27本目となるソロを打っていた巨人・阿部の目前での「どうだ」と言わんばかりの一打でもあった。
「エラーはグラブがしたんだよ」とおどけたが、「本塁打を打ててほっとした」と本音をもらしたブラゼル。阪神の残り試合は74。今のペースならプロ野球記録の年間55本塁打到達も夢ではない。ブラゼルは「個人記録のことはあまり言わない。打撃でチームに貢献したい」と優等生のコメントだが、それは本塁打を打つこととイコールだ。一方、巨人は残り71試合。本塁打王のタイトル争いも、この日の試合のようにシーズン終盤までもつれそうだ。【立松敏幸】
◇阪神戦4連敗
投手陣が踏ん張りきれず、阪神戦4連敗となった巨人。特に原監督にとって誤算だったのは2番手・久保の投球だ。先発のゴンザレスが七回無死一、三塁のピンチを招くと、原監督は迷わずに久保を投入したが、制球が甘く、マートン、新井に連続適時打を浴びるなど1死も取れずに降板した。この試合前まで37試合に投げて5勝を挙げ、防御率も1.53と安定していた右腕の、期待を裏切る投球ぶり。試合後、原監督は「褒められるものではなかったが(久保が)自分に対して疑心を持つ必要はない」と淡々と話したが、顔は紅潮していた。
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