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“急ブレーキ”金本、８打席連続ノーヒット
サンケイスポーツ - 2009/4/22 7:52

　（セ・リーグ、中日２－１阪神、３回戦、中日２勝１敗、２１日、ナゴヤドーム）打てなかった。勝てなかった。無言でバスへと乗り込んだ金本の背中から、勝利を逃した悔しさがにじみ出ていた。

　１点を追いかける九回二死二塁。一打同点の場面で、虎の主砲に打席が回ってきた。竜の守護神・岩瀬を見据えた。だが…。カウント２－２からの７球目。外角への直球１４４キロにバットが空を切った。全球外角勝負の末、ゲームセット。４番が沈むと、虎党で黄色く染まった左翼席から悲鳴とため息が漏れた。

　４打数無安打で２試合連続ノーヒット。今季初めて出塁できなかった。開幕から続けていた連続試合出塁も「１４」で途切れた。

　和田打撃コーチは唇をかんだ。勝機は前半にあった。

　「（朝倉を）つかまえるなら前半だった。立ち上がりは不安定だったけど、四、五回から急にシュートもフォークもコーナーに決まるようになった。カネの前にランナーを出さないとね…」

　先発・朝倉の前に凡打を重ね、第４打席目まで、金本の前に走者を出せなかった。この試合前まで打率．４９１、８本塁打２６打点。絶好調のアニキに好機で回せず、相手バッテリーにプレッシャーをかけることができなかった。

　真弓監督は「（金本だけじゃなく）どこでも打ってくれればいいよ」と打線全体に奮起を促した。

　同じ徹は踏まない。つないで金本へまわす。２試合連続無安打で、打率は．４５８に下がったが、８本塁打２６打点２７安打と、打撃４部門で依然セ界のトップに立つ。厳しいマークは承知の上。悔しさをバットに込めて、竜を打ち砕く。
[ 2009/4/22 7:52 更新 ]
サンケイスポーツ