うまい事行きまへんなぁ～

阪神・金本、開幕連続試合安打ついに止まる
サンケイスポーツ - 2009/4/20 7:52

　（セ・リーグ、横浜４－２阪神、３回戦、阪神２勝１敗、１９日、横浜）少し下を見ながら静かに歩いた。ベンチ裏からバスまでの続く長い通路。開幕からの連続試合安打は「１３」で止まった。そんな個人記録は気に留めていない。阪神・金本は敗戦に、言葉を残さず球場を後にした。

　
恐怖心をサラリとかわし、迷いなく右足を踏み込んだ。高速スイングにはじかれた打球が、低い軌道で右翼へ伸びた。鳥谷の２号弾丸アーチが、終盤の逆転ムードをあおった。
　２点を追う八回先頭。２-２から、山口の投じた１５２キロの速球が顔面の５ミリ前を通過した。頬（ほお）のうぶ毛も波打つブラッシュボール。バランスを崩しても、鳥谷は倒れなかった。残像を抱えたまま、直後の外角１５１キロを三塁方向へファウルし、続く９球目、真ん中の１４５キロを完ぺきにとらえた。
　真弓監督は八回無死での第４打席、３番手・山口から打った中飛を振り返った。２打数無安打に終わったとはいえ、打率．４９１、８本塁打、２６打点はリーグ三冠王。さらに２７安打と出塁率．５３２もトップだ。相手バッテリーは、あえて危険を冒さない。０－１の四回無死一、二塁と１－２の六回一死では四球で一塁へ歩いた。

　「しっかりボールを選んでいるし、悪くなかった。カネの場合は心配ない。４タコというわけではないんだし。切り替える日も１日ある。個人的には途切れた次の試合が大事だと思う」。１９９７年、開幕から２４試合連続安打の日本記録をもつ和田打撃コーチも、主砲への信頼を口にした。

　２年連続で手術をした左ひざは万全ではない。１２日の巨人戦（東京Ｄ）の五回、二塁内野安打で激走したこともあり、ここ数試合、試合前のシートノックからは外れている。一方で連続フルイニング出場は続く。グラウンドに立てば、結果でチームを引っ張ってきた。

　「もっと連勝を伸ばしたいんですが、なかなかできず、申し訳ないです」。三浦から本塁打を放った１７日の横浜戦（横浜）後、ファンにわびた。「まぐれですね」といっていた連続試合安打がストップしたことくらい何ともない。それよりも敗戦が悔しかった。この思いが、アニキの原動力だ。
[ 2009/4/20 7:52 更新 ]
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