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カエターノ・ヴェローゾ

2008年07月06日 23:50

カエターノ・ヴェローゾ

珍しく昨日と同じアーティストを取り上げます。
ブラジルカエターノ・ヴェローゾです。
昨日の文面に「トロピカリズモ」というブラジル
サブカルチャー的な動きについて書きましたがそれを
纏めると
1.運動に参加した全ての人がジョアン・ジルベルトに
  影響を受けた。
2.アコースティックエレクトリックに移行させた(全てではない)
3.北東部の音楽に目を向けた(民謡みたいな物)

これらをときには挑発的にときにはアーティスティック
表現していきました。
しかしこの頃のブラジル軍部の力が強く、若年層への影響力を無視出来なくなり、カエターノとジルベルト・ジルの最重要人物二人を拘束してしまいます。4ヶ月ほどで釈放はされたものの
亡命を余儀なくされここに2年ほど続いた「トロピカリズモ」
は終焉してしまいます。
約2年ロンドン亡命していて、帰国後も実験的な作品を
発表するも、以前の攻撃的な姿勢は見えなくなります。
作品自体、守りに入ったわけではなくより内省的な世界を70年代後半くらいまで追及していきます。

80年代も半ばを過ぎたころにNYのアヴァンギャルド
音楽シーンの寵児だったアートリンゼイ思春期ブラジル
で過ごした)が再度ブラジル渡りカエターノらと邂逅します。

そこからが実はカエターノの黄金時代先進性と伝統
見事に融合させていきます。
その絶頂期は未だに継続されています。
乱暴に言うとブラジルでの彼は「ジョン・レノン」のような
存在です。ジョンも実験的な要素と「イマジン
みたいな普遍性のあるメロディーを書く要素を持っていました
が彼もまさしくそんな感じです。
歌詞が難解でよくわからないのですが(笑)五感を刺激される
のは確かです。

ペドロ・アルモドバル監督の「トーク・トゥ・ハー
という映画がありましたが、その中で甘い声で歌っていた
おっさん覚えてませんか?彼がカエターノです。


アルモドバル氏は若い頃はガスマスクを付けてステージ
立つようなハードコアパンクバンドのメンバーでした。
その彼が自分のアイドルに出演を依頼して実現したそうです。

こんな凄い人をこのまま知らずに生きていくのはもったいない
です(笑)3年前に見た時は念願かなって泣きそうでした(笑)

今日は割と最近の彼のステージ映像を添付しておきます。
よろしくお願いいたします(何を?笑)




https://jp.youtube.com/watch?v=wb4RauhteFA


写真坂本龍一も参加した91年作「シルクラドー」

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