- 名前
- ヴォーゲル
- 性別
- ♂
- 年齢
- 75歳
- 住所
- 海外
- 自己紹介
- もう海外在住29年、定年もそろそろ始まり、人生のソフト・ランディング、心に浮かぶこと...
JavaScriptを有効にすると、デジカフェをより快適にご利用できます。
ブラウザの設定でJavaScriptを有効にしてからご利用ください。
JOC with Javier Girotto
2007年12月09日 13:23
Jazz Orchestra of the Concertgebouw with Javier Girotto
Sun. 2 December 2007 at BIM Huis in Amsterdam
1st Set
1) Blues
2) Brad's Feast
3) La Poezia
4) Waltz
2nd Set
5) Whole Bunch (Martijnvan Iterson)
6) Tango Cuto (Galiano)
7) El Malon
8) Malvinas
9) Che querido, "CHE'
Encore
When The Lights arelow (Benny Carter)
定例の毎月第一日曜日はJOCの演奏会で通常9時15分から始まる会に1時間ほど早く会場に着いても皆はまだ音あわせに余念なく本来なら楽団員たちがバーに隣接するアムステルダムの港を見晴らすテーブルで各自バイキング形式の夕食を摂っているはずなのだがこの日はまだ舞台で指揮者とこの日のゲスト、ソプラノサックス奏者のJavier Girottoを交えてリハーサルの様子、覗いてみると何人か新顔がいる。 ギターは常任の Jessevan Ruller に代わって同僚 Martijnvan Iterson 、が久しぶりに師匠譲りのギブソンを置いて舞台からこちらに歩いてくるところだった。 新録音の様子はどうなのか問うと来年の四月発売の予定で進行中なのだという。そのうち他の連中も上がってきてその中のマネージャーと顔をあわせるといいニュースだ、と顔を輝かせる。 やっと資金の算段がついて08年の11月に中国公演、09年10月に日本公演が決まったということだ。 半年前には800万円ほど足りなくて中国に行けないと誰かから聞いていたのだが各国公演にはそれぞれ一億五千万円ほど要るその資金の算段がついて、しかも日本公演は二週間ほど前にやっと決まった、ということだった。
このプランを初めて聞いたのはもう3,4年前だっただろうか。 このビッグバンドの常任ベース、Fransvan Geest が私の住む町でテナーを交えてカルテット演奏をしたその休憩中だった。 自分が以前ピアノトリオかで日本公演の折、日本の聴衆の質の高さに驚いたのと自分がJOCの発起人だからどうにかしてこのビッグバンドで日本公演をしたいのだけど、あなたが日本人なら何かいい考えがないか、と初対面ながら日本人の私に話しかけてきたのが縁だった。 その後、自分の分かる範囲で色々な人たちと時々連絡を取り合ったのだがその進展ぶりはなかなか楽ではなさそうでこの前の金不足の話の後、このプロジェクトもたち切れかと思っていたところだったのでこれは誠に嬉しい知らせだ。
常任ピアノのPeter Beets もビールが飲みたいと自分のパートのリハーサルが終わったのか上がってきてそそくさとバーの方に行ってしまった。彼は昨年までは自分の巣窟として小さなハーグのカフェーでハーグを中心とした若手、中堅ジャズメンを募って毎週水曜日にジャムセッションをしていたのだが近所からの騒音の苦情で、演者7,8人観客5人、普通の飲み物代だけではカフェーのオーナーも音を上げて止めてしまっていたこともあるのだけど、その後、ニューヨーク録音やあちこちの演奏会など彼の活動が活発になったこともありそのうち何処かであんな楽しい巣窟をまた見つけたいと言っているもののそれも出来そうも無いくらい忙しそうだった。 彼の人柄は誠に愛すべきおっちょこちょいで初対面の人にはその辺はボロは出さないけれど彼を知っている人と話をすればいくらでも面白い話には不自由はしない。 上記の録音のメンバーにテナーとトランペットを加えてPeter Beets American Quintetだったか、そういう名前でハーレムジャズフェスティバルに出たのを8月の終わりに千人以上収容できるテント会場で見たけれどその時、ギターのコーンは昔ならしたテナーのアル・コーンの息子だと会場でアナウンスされていた。
そのうち助っ人のギターとベースを交えて立ち話をしているときにたまたまポケットに入っていた小さいミカンを何個か二人に「ビタミン補給にどうだい」といって差し出すと、MvIは「これ、健康すぎるからやめとくわ」と言って彼らしい反応、一方ベースマンは「俺はもらうわ、(夜の仕事にはこういうの必要だから、お前のように不健康なタバコを吸うものには要るのになあ、、、)」とちくちくあてつけを冗談めかして言う。 MvIのいいところはこういうマッチョなところがある反面、妙にシャイで人付き合いの苦手そうなところにもある。
尚、この日、このオーケストラのレパートリーにもなっているMvIの当り曲、The Whole Bunchを自身、主題、ソロとも豪快に弾ききった。
演奏会は定刻より少し遅れて始まったが各セットの初めはこのバンドのレパートリーで快走し、アンコールもスタンダードのレパートリーでソロとテーマをゲストが担当してしっとり終えた。 この前日、翌日にも別のセッティングでそれぞれこの会場から100kmほど離れた場所で公演があるらしく体力としっかりとした技術がなければなかなか勤まりにくそうだ。 現にピアノも演奏中にスコアに鉛筆で何箇所か訂正を入れて確認していた。 この日のゲストが持ってきた分厚いスコアは各地に散らばった団員にネットであらかじめ送られていてA4版のプリントアウトをセロテープで各自繋ぎ合わせたものだ。 時々最前列に座った私の隣に長いソロが何人か続くときには腰を下ろしている指揮、編曲の Henk Meutgeert の指揮台の下には曲ごとに一冊の分厚い総スコアとなったものがいくつも転がっている。
指揮がこの日のゲストのキャリアを紹介するのだが、ゲストの祖父が1900年にイタリアからアルゼンチンに移住してゲスト自身は若いときにイギリスとアルゼンチンがフォークランド諸島を巡って戦争となったときに徴兵されそれに参加、その後イタリアで作曲、リード奏者として活躍、イタリアのビッグバンドのために自分の来歴を含めたCDを昨年製作してそのスコアを元にこの日の演奏の運びとなったのだけれど、この日リハーサルが長引いたのはイタリアとアルゼンチンの情熱が溢れるのかリズムが複雑に交錯するものがありテンポと間合いに調整が必要だったからで、その2拍子からワルツ、フォービート、エイトビートにアルゼンチンタンゴの色が濃い独特の作曲はゲストの在住国イタリアを除いてヨーロッパ初演だとも言う。
この日、Javier Girotto はソプラノサックスだけで荒削りにも聴こえる響きで3)のイントロとテーマを始めたのだが調子が乗ってくるに従って荒々しさのテンポとヴォリュームは保つものの徐々に細やかなニュアンスも入ってくるようでもある。 9)はチェ・ゲバラに、8)はフォークランド諸島の戦いで亡くなった友人に捧げるために作ったのだと時々は開いた前列の席に腰掛けて他の団員のソロ、アンサンブルを聴いているときにそのように言っていた。 戦争の時は18歳で幸いなことに補給部隊でイギリス軍上陸の直前で島から引き上げたのだが友人は戦死、ひどいものだったとそのときに様子を少し語ったのだがその当時こちらではイギリスからの情報ばかりでそちらの様子は何も伝わらなかったというと、まあ、ヨーロッパは敵陣営だったからなあ、とも言うのだった。 でも、アルゼンチンは時期オランダ国王の妃でもあるマキシマ妃の生まれ故郷でもありオランダとしては微妙なこともある、ということを語るにはゲストの休憩は短すぎる。
8)の自分のソロが終わり次にトロンボーンの巧者 Paul de Boer がソロを執った後、二人の掛け合い、バトルが見られたのだが二人とも追いつ追われつなかなか譲らずトロンボーンとソプラノサックスの空中戦の巴のような合戦に会場から惜しみない拍手に口笛が混じって二人とも汗を流したのだったがこれには各団員もニコニコしながら眺めているのだったが時間が許せば JOCのサックス連中とも合戦が出来たはずだ。 もうすこしゆっくりこの人の話を聞きたかったのだが夜汽車に乗り遅れないためにまだ熱気の残る会場を離れたのだった。
尚、この日のドラムスは常任の Martijn Vinkに代わり見知らぬ顔だったのでセットの合間にバーの隙間で行き合わせたときに、リズムパターンの中に70年代マイルスバンドで聴いて惹かれた後打ちリズムだけれどあれ上手く使っていたね、と振ると、ニューヨークでそのアル・フォスターから習ったからだと言い、日本人だろ、日本に行ったことあるよ、というので驚くと、European Piano Trio のドラムスだからそれで行って名前はオランダより日本の方が知られているんだよ、という。 そういえば何回かCDは聴いたことがあるけれど名前はピアノとベースは覚えているもののドラムスは覚えていなかったので、国外公演が多いしオランダのジャズとはあまり接点がなかったのだろう、とその時思ったのだが、なるほどジャズの世界もこのように一期一会的なことがあるのだなあ、と夜汽車の席でそう思ったのだった。
Jazzorchestra Of the Concertgebouw
http://www.jazzorchestra.nl/en/index.htm
Javier Girotto
PMJO Parcodella Musica Jazz Orchestra
Argentina: Escenas en Big Band
PARCO DELLA MUSICA RECORDS MPR 004CD









このデジログへのコメント
コメントを書く