- 名前
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- もう海外在住29年、定年もそろそろ始まり、人生のソフト・ランディング、心に浮かぶこと...
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オランダ国語力書き取り大賞
2007年12月24日 12:14
毎年この時期になるとオランダ国営放送で国会第一院(参議院)の会議場を使って国語力測定番組が放送され、その中で各界の歴歴に混ざって作家たちもその国語力を競う。もちろん一般の応募者達も衆議院会議場のモダンな佇まいに比べて格調ある19世紀以前の議場で静かにペンを走らせる。 今、問題になっているベルギーの分離問題の核心、ベルギーの公用語、フランス語、フラマン語の確執の中、フラマン語は幾分古いオランダ語でありフラマン語圏の一般人、ベルギーの著名人もここに参加している。 更に、今まで17年間の優勝者数ではベルギーがオランダを圧しているという事実もある。 実際、オランダ語圏からノーベル文学賞が出るとしたらフラマン語の作家の方がオランダ人作家より賞に近いとも噂されていたりする。
兎に角、英語に限らず綴りがどの国語でも大切なことは言うまでも無く、それが出来るか出来ないかで言葉の力があるかどうかが分かるとされている。 そういう意味では綴りがその人の人格を決定するといっても過言ではない。 私は自分自身、何とか毎日の新聞を読んだり会話はこなすものの別段オランダで教育を受けたわけではないからメールなどでは読む方に分かるようには書けるものの、まとまった文章に関しては綴りや細かい言い回し、文法については誰かに直してもらわなければならなく、こういう書き取り番組では初めからお手上げでブラウン管から流れてくるオランダ国営放送のアナウンサーが読むテキストを家族が書き取るのを眺めているだけなのだがけっこうおもしろい。
今回はこの間無くなった1960年代からその奔放な造形、絵画、詩に加えて小説で人気のあるヤン・ボルカーズの作品からテキストが取り上げられており、ヒッピー時代の雰囲気を伝える内容のものであり結果は相対的に今までの硬いテキストに比べて良好のようだった。 間違いの数で競うのだがいままでは平均して30前後だったものが今年は23程度で優勝者は5つだったように記憶している。 そして優勝者はベルギーの中年女性だった。
こういうことは日本語でも行われているのだろうか。 漢字検定というのは知られているのだが、書き取りというのは行われているのだろうか。 昔、法学の授業で教授が読むものを書き取ったことがあるのを思い出す。 確かにそこではネックになったのが漢字であったことは間違いないのだが法律用語については殆どが前もって知識が無ければ想像しがたくカタカナを使って後に確かめた事をかすかに覚えている。
今、若い人の日本語力が低下していると言われ、現に今ここで書いていることでも漢字が分からなくてもワープロで叩けば変換の段階で本人が正確な漢字を選べばよく自ら書かなくても済むので識字力さえあれば用を足せる時代である。 紙にペンで書くことになった場合おぼろげな形は分かるものの正確には出てこない漢字が多いのも事実でメモにはカタカナがあちこちに見られるのも弱っている証拠である。 我々の世代にはキーボードを打てないものが多いものの若い世代はキーボードには慣れているものの語彙の乏しさと長文に対するアレルギーが言われている。
オランダではまだ小さいときからさまざまな本を子供達に読ませるということが行われており、高校の国語でも卒業までに何冊も課題図書をこなしてそれに対するレポートや教師の口頭試問がある。 各市町村の公立図書館は貸し出し文庫が豊富でよく利用されている。 自分がどこに属しているかというアイデンティティーの元は言葉だといわれるとおり、言葉が弱れば人が属する国もおのずと弱まるという認識があるのだろう。 このような番組が一年の終わりに近く行われるというのは国語をないがしろにしない、ということの表れだろうと思う。









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