- 名前
- taichi
- 性別
- ♂
- 年齢
- 54歳
- 住所
- 東京
- 自己紹介
- 正直若いころに比べて女性にに対してもSEX対しても臆病になっているところがあります。...
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hyoi
2011年08月12日 12:15
棘の冠を頭に載せ手足を十字型に固定された男。
右斜め下に顔を傾け、その視線は大地を見つめているようだ。
固定された両の手のひらには大きな釘が打ち込まれ、赤い血液が流れ落ちている。
呼吸をしているのかどうかそれを見つめる大野有紀には判断できなかった。
私立修徳学園女子寮の一室
大野有紀は今日入寮したばかりだった。
同室になる西野早紀(にしのさき)は明日入寮する予定なのだそうだ。
(早紀ちゃんか・・・どんな娘だろう)
壁にかかったゴルゴダのシーンを見つめながら有紀は思っていた。
有紀の父親は東海地方の県庁所在地で不動産業を営んでいる。
大野不動産はいくつかのマンションを手がける中規模の不動産会社だった。
専業主婦の母親は後妻で有紀とは血が繋がっていない。
実母は有紀が小学3年のときに他界していた。
優しく教養高い母親だった。
有紀が5年になったときに父親が再婚したのである。
父親が連れてきたのは会社の従業員だった。
高校を卒業した後、東北地方から有紀の住む町に就職したのである。
実母の生前中から何かと目をかけて、よく食事を共にしたのを覚えている。
その頃はお姉さんのように有紀も慕っていたのである。
まさか自分の母親になるとは思ってもいなかった。
有紀は新しくできた母親に馴染もうと懸命の努力をした。
しばらくは仲の良い家族を演じることができたのだが、3年前有紀が中学校に進学したとき弟が誕生した。
それからは有紀を見る継母の目が変わってしまったのである。
それでも有紀は笑顔を忘れないように生きてきた。
自分の生きる場所はここだけだから・・・
そう思ったのである。
「お前は東京の高校に進学しなさい」
中学3年になった時、父親に言われた。
(・・・)
「大丈夫、全寮制の女子高だから心配はない」
有無を言わせない言い方だった。
「はい」
有紀は継母の冷たい視線の中で返事をした。
・・・
(早紀ちゃん・・・仲良くできたらいいなあ)
明日会えるはずの早紀という娘を思いながら有紀は眠りについていた。
有紀は夢を見ていた。
突然目の前に現れた真っ白なお尻。
その丘が左右に大きく開かれている。
中心には真赤なクレバスがぱっくりと口を開いていた。
そこからは粘り気のある液体が溢れ、内腿へ伝わり落ちていた。
(・・・だれ?)
肉厚の臀部を見つめながら有紀は夢の中でそう思っている。
少し視線を離してみると、やはり肉付きの良い白い背中が見えた。
その先には黒く光る長い髪があった。
(・・・!)
有紀には見覚えがあった。
自慢の黒髪
(まさか・・・母さん)
有紀の心臓はバクバクと強く鼓動し始める。
(違う!母さんじゃない・・・)
夢の中の有紀はゆっくりと後ずさりをした。
そのかわり、逞しい男の後姿が見え始めた。
男はヒップを向ける女に近づいていく。
背中の筋肉が蠢いている。
男が女のヒップを鷲づかみにする。
真赤なクレ・バスが遠く離れた有紀にもよく見えていた。
ドクドクと愛・液が流れ出していた。
有紀はその姿から目が離せない。
見たくないと思うのだが、吸い寄せられたように視線を外せなかった。
すると四つんばいになった女がゆっくりと振り向き始めた。
(だめ!こっちを見ないで・・・)
もうこの女性が誰なのか、有紀にはよくわかっていた。
しかし、それを確認してしまうことが恐かった。
(いやよ・・・)
もう女は横顔を見せている。
長い黒髪に隠れているが、その女は有紀の思っている通りだった。
(母さん・・・)
心の中で呟いた。
「助けて有紀・・・」
有紀の脳裏に女の声が届いていた。
目で見える女の口は開いていない。
しかし声ははっきりと聞こえていた。
「助けて・・・わたし」
男が自分の先端をクレ・バスに押し付けていた。
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