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官能小説

2011年06月27日 14:10

上田駅に到着し、新幹線を降りた2人はタクシーを拾い温泉へと向かった。
国宝の五重の塔で有名な温泉だ。
幸介はタクシーに乗っても涼子太ももから手を離さなかった。


予約した旅館に荷物を置き、散策を楽しむ。
涼子は濡れたショーツを履き替えたかったのだが幸介に誘われるままに外に出た。
緑の中、腕を組んで歩いた。
空気が濃い。
幸介が涼子の腕を引っ張り観光コースを外れていく。
周囲にはだれも見当たらない。
突然抱きしめられ、唇を奪われた。
熱く長い接吻だった。
(こんなキス何年ぶりかしら・・・)
身体から力が抜け落ちていく。
涼子は幸介の腰に両腕を回し、自分の身体を支えた。
そうしないと、そこに座り込んでしまいそうだった。
やっと乾いた股間なのに、またジワジワと熱を帯び濡れ始めてしまう。



・・・



何度かチャレンジしたが、徹の著作が出版につながることはなかった。
次第に徹の心は荒んでゆく。
涼子が仕事から帰ると、酒を帯びた徹に暴力を振るわれたこともあった。
どうやらギャンブルにも手を染めているらしく、度々小遣いをせびるようになっていった。
アルバイトとしての掃除婦では、とうてい賄えない。
涼子は夜も働くようになった。
駅前の小さなスナックだった。


昼は作業着、夜はドレス着替え働いた。
どうしてこんなことと思うこともあるのだが、涼子にはその答えがわかっていた。
理由は徹の身体だった。
徹との情・事は涼子の理性を狂わせる。
どう表現していいのかわからないが身体が求めてしまう。
昼夜にかかわらず仕事をしていても徹のことが気になってしかたない。
早く帰って、徹に抱かれたいと思ってしまう。


こんな生活になっても、徹は毎晩抱いてくれた。
徹に貫かれると、涼子の心と身体はすべてを忘れられた。
子・宮の中から、ジワジワと湧き上がるあの感覚。
自然に涙があふれてくる感動。
涼子は徹に抱かれるために生まれてきたのだとさえ感じていた。
しかし、ある日突然終焉をむかえるのだった。


徹が家を出てしまった。
涼子は探した。
必死に探した。
もう逢えないのだ、もう抱いてもらえないのだ。
不安の中で涼子は徹を求めて探した。


1ヶ月後、ふいっと徹が戻ってきた。
ただし、徹の横には女性が立っていた。
美しい人だった。
その女性が言った。


「徹はあなたと居るとだめになってしまいます」


何を言われているのかわからなかった。


(だめになるって、わたし・・・)


「徹は、あなたが放してくれないって言っているわ。 あなたは徹の身体が目当てなんでしょ!徹は故郷に連れて帰ります。今日は荷物を取りにきただけです。」


、二人は徹の衣類と古びた原稿用紙をまるめて出て行ってしまった。


涼子は何も聞けなかった。



・・・



木々の下で幸介は涼子を強く抱きしめ長い時間唇を重ねていた。
木漏れ日がふたりに降り注いでいる。
涼子の耳には、少し先を歩く観光客の声が聞こえていた。
注意深く観察すれば、抱き合うふたりの姿に気がついてしまうだろう。
それを知りながら幸介の唇を感じていた。
幸介の右手が背中から腰へ、そしてヒップへと下っていく。
その先の道筋を予測した涼子股間は激しく火照ってしまうのだった。

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