みどり-166

「京介さん、私の事を教えて貰っていい?」
自分の事では無くて
既に成人している子供達の事でした
三人全員離婚もせず、子供にも孫にも恵まれ良い人生だそうです

「知佳の子供達二人も、良い人生だよ
　娘さんは知佳の九ヶ月後に女の子を産んで、
　息子さんも良い相手に恵まれ二十八歳で結婚する
　その時には奥さんのお腹に男の子」
「へーそう、あの子がねー・・・でも良かった」
「透さんの息子さんも四年後に結婚して、
　子供も孫も幸せだ」
「みんな親の轍は踏まないのね
　私達良い見本、いえ悪い見本を見せたのよ」

「雅恵さんは透さんと知佳は私に会う為に、この地球に来たんだ
　二人とも酷い時が有った
　透さんも私も辛い年月が有った
　それを通らなければ会う事が出来ないんだ」
「永遠の縁で結ばれる二人は、例外なく惨い時期が有る
　何故なのかまだ解明されていない」

「死ぬまで添い遂げた二人が、全員その縁なのでは無いの?」
「違う９９．９９９パーセントが只の縁、
　ここ地球での場所と時間だけの縁」
「地球的に言うと５千万組に一組」
「一寸待ってよ、産まれて来る一億人に一人
　・・・日本に二組も居るわ」
「・・・この私達の二組、が」
「そうなんだ、同場所、
　同時間に二組と言うのは約２５０年ぶりらしい」
「京介さん、それは日本でと言う事ですか?」
「いや、地球上でです」
「そんな、私達に、この四人に何か有るの?」
「知佳、君のその直感、何か凄いなと思わないか?」
「別に普通だと思う、けれど何か有るの?」
「雅恵さん、私は君にこの三日の間に鋭いと三回も言った」
「透さん、
　中野君からの報告で直ぐに専門家が調べにここへ来た」

　　　　　　　・・・つづく