みどり-156

部屋に戻って続きます
みんなお酒には手を付けません
ジュースとコーヒー

「バチカンってそんなに力が有るの?」
「昔ほどでは無くなった
　しかし、現代でも資金は豊富だし研究設備は世界一
　情報機関も素晴らしい」
「情報機関？
　ＣＩＡやＫＧＢ、ジェームス・ボンドのイギリス並なの?」
「ＫＧＢはもう無いけれどね、規模としてはアメリカのＮＳＡ、
　国家安全保障局が世界一で・・・」

エレミネーターとか何とか言った、
ウィル・スミスとジーン・ハックマンの映画その物なのだそうで、
全世界の電話・インターネットその他の通信は
全て傍受されているそうです
京介の警備担当もバチカンの防諜のメンバーだそうで、
諜報と防諜の事、イスラエルのモサド何て初めて知りました


「さっき誰かと衿のマイクで話していたけど、平気なの?」
「どんな通信手段も安全では無いんだ
　でも私は何のターゲットにもなっていない
　只の中年のサラリーマン
　然も助平な厭らしいおっさんに見える」
「その通りね。　変態を忘れているわよ」

確かに幾らどれでも傍受出来ても、数が多過ぎます
世界中の全ての通信を人間の耳で確認するなんて出来ないわ
なる程

「だから、キーワード・・・防諜とかスパイ、テロ、
　爆破等の言葉が何処かで出ると、
　コンピーターがキャッチして録音する」
「だったらさっきの会話?」
「引っかかる言葉は何も喋っていない
　然もさっきの周波数は二度と使わない」
「此処での会話は誰も聞いていないし、盗聴もされてない
　ガードの人達も、警備をしている内で私の事を
　少しでも知っているのは二人だけ」

　　　　　　　・・・つづく