- 名前
- コアラ
- 性別
- ♂
- 年齢
- 55歳
- 住所
- 埼玉
- 自己紹介
- 悔いないように。楽しいひと時を過ごそう。生きていてよかったと思えるような瞬間を増やそう。
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俺の24時間5
2008年02月27日 20:27
俺の携帯がなった。コードネームMUNYU。今イラ*共和国に派遣されて戦っている仲間だ。
「助けて!つかまった・・・ガシャ!」
俺はすぐさま本部に確認した。
「コードネームKOARA、連絡コード DEAIWAICHIDOJINNSEIICHIDO YOHOO CO JPだ。いまMUNYUから携帯電話があった。彼女は捕まったのか?」
「少々お待ちください、中東作戦本部に切り替えます。・・・・・・はい、MUNYUは現在相手に正体がばれて、拷問を受けてる模様。」
「救出作戦は?」
「まだ組織されていません。」
「わかった。」
組織はアクションが遅い。特につかまった諜報員に対して、積極的に救出活動を展開するには日本の組織は稟議書が多くて時間がかかりすぎるのだ。」
俺は手身近にレイラに事情を話し、MUNYUの救出に向かうことを説明した。」
「そんな勝手な行動ゆるされるの?」
「俺は組織の中でも特例で、ほとんど自分の意志で動くことができる。JCIAと一族をつなぐ唯一の人間だからだ。」
「両方にしがらみがあるんじゃない?」
「ないことはないが、一族はよほどのことがない限り、仲間をハラカラつまり同胞として大切にして優先する。今回の任務は、君から情報をうることだった。どうやら君は協力してくれそうなので目的達成ということにしてもらえるだろう。。こうした関係になってしまったがね。」とシャツを着ながらレイラと目を合わせた。
レイラは皮のつなぎをきながら。
「私もいくわ。」
「なに!?」
「自分の意志で、貴方についてゆきたいの。私は日本にというより、貴方に情報を渡したいの。それをどう使うかは貴方の自由よ。貴方の邪魔はしないし・・・」
「しないし・・?」
「嫉妬もしないわ。」
レイラはMUNYUが俺の女だと勘違いしたらしい。
「いや、彼女とはそんな関係じゃない少なくとも今の時点ではな。だが、仕事の都合上どうしても相手と床をともにすることがある。それを気遣っている余裕は今の俺にはない。今お前が言ったことが事実であれば、パートナーとして連れて行こう。」
信じられるのだろうか・・・一抹の不安があった。つい一ヶ月前までは俺の命を狙って、演技をしていた女だ。ひょっとしたら今日のすべても演技なのかもしれない。さすがに迷った。
俺たちは1ヶ月閉じこもっていたホテルの一室を出て、成田へ向かった。
MUNYUはまだ若い。局員として働き始めたばかりで中東に送ることに、俺は反対した。しかし、イラ*語を話せ、向こうの文化を大学で研究していた彼女ほどの適任者はその時点では居なかった。
俺は彼女がイラ*にたつ前に、武術の手ほどきをした。彼女は
武術の経験が浅く、短期間で習得するのは難しかった。徒手の武術など銃の前にはやくにたたぬと思うだろう。ところが、俺たちの武術は戦闘の「勘」を磨くのだ。形の稽古をしながら危険察知能力を磨いてゆく。そしてその防御、回避なども無意識のうちに習得してゆく。単なる肉体の技術ではなく、兵法と、気功を合体した武術なのだ。
俺の師匠は100m先で俺が悪巧みをすると、後で「お前さっきなに考えていた?」と後でいわれた。嘘ではない。
銃の弾道が先に白い線になって見え、それをよけると銃の弾もよけられたという。
俺にはとてもそこまではできないが、危険察知能力はきわめて高く、そのお陰で数々の戦地から生きてかえってこれた。
だが、彼女に短期間でそこまでしこむことは出来ない。できるとすれば、危ないときは俺に連絡しろということだけだった。奥歯に超小型の衛星無線機を仕込ませた。つかまったらそれをかみつぶし、俺の携帯に連絡が届くようになっていた。
彼女の笑顔が思い出される。彼女が拷問にあっていると思うと胸が痛かった。奴らは俺のような攻め方はしなだろう。特に相手が女とあっては・・・
俺は本部と連絡を取りながら、信号の発信源を確認し、現地へ向かった。レイラは俺の半歩後ろにあわせながら歩いてくる。あわせ方を知っている。見方なら最高のパートナーだが懐で刀を突きつけられれば命取りになる。俺は女に自分を委ねる人間ではない。冷静にレイラと行動する。
現地に着き、何キロもなにもない道を走る。夜になりテントを張る。夜空の美しさを二人で見上げたときは、思わず彼女の肩を抱き寄せてくちびるをあわせた。
それからテントに入り一つの寝袋の中で俺たちは愛しはじめた、途中で寝袋がじゃまになり這い出した。誰も居ないせいか彼女の声はけもののように響き渡った。3度4度と彼女は逝った。
仕事は俺にとって使命だ。だが、人間として愛を感じ愛を与えることもまた俺の使命なのだ。
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