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俺の24時間2

2008年02月20日 21:37

 訓練された女はそれくらいのことで組織の内情をばらすようなことはしなかった。俺はこの一室で何日もの間この女と暮らすことになる。いや、同じようなことをしていたぶるためではない。

 監禁しつつ、普通の生活に近い状態にもってゆき、彼女の思想的洗脳を解いてやるのだ。

 彼女に普通の服を着せ、化粧をさせ、食事を提供する。拘束彼女が暴れない限りしない。俺は睡眠中だけはカギをかけて別室で眠る。食事と睡眠は俺の仕事には必須だ。

 俺は彼女にA国の言葉で話しかける。彼女はもちろん何も話そうとしない。俺は彼女を腹ばいにさせる。彼女は抵抗するが、俺の組み技は彼女関節技よりははるかにうまい。だがそれは俺が彼女を痛めつかるために行うのではない。彼女の背中をほぐしてやるためなのだ。

 30分。俺は彼女の背中にまたがり、彼女の背中を毎日ほぐしてやる。魅力的な彼女の姿態はむろん俺の股間を反応させ、彼女の腰部に硬くなったものが当てる。
 しかし俺は彼女が欲しない限り彼女を犯すようなことはしない。

 彼女は無言だ。しかし、俺は少しづつA国の言葉で、たんたんと、静かに語る。

 かの女は名をレイラという。

「お前の目的は、日本を壊滅させることにある。それはわかっている。確かに俺の国にも問題はある。しかし、俺は単なる政府の犬ではない。俺は古代日本の隠れた一族の末裔だ。俺はこの国の再生をかけて活動している。それにはどうしてもお前の国の隠れた一族と手を結ぶ必要がある。お前の国にも古代から隠れた一族が存在するのだ。
 お前の力が必要だ。お前はA国の諜報員として長く育てられた。お前ににわかに俺の話を信じろといっても無理だろう。だがそれはお前達にとっても幸せなことだ。みろお前の国ではこんな嘘やこんな惨劇がある。」

 俺はDVDを入れ、A国民が政府によって惨殺されてゆく映像を見せた。

 「俺の国にも事件はある。いいとはいわない。どちらの国家制度も不完全だ。国のために死ぬとお前は言う。だがそのお前の国はいまだにこれだけの虐殺をしているのだ。・・」

俺に似合わない説教をしている。こんな説教で変るはずはない。しかしこれを連日行う。微にいり細部にわたって。

女に舌はかませないよう細心の注意をした。特殊な装具を口につけざるを得なかった。

「すまない。君を死なせたくないのだ。」

彼女洗脳を解くには、あらゆる情報を与えること。彼女の生きてきた組織の矛盾を明らかにいてゆくことが必要だった。

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