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印象的な話:語り継ぐ使命
2013年03月11日 20:44
3・11東日本大震災から2年。
今日という日を忘れません。
当たり前ではない日々に感謝して生きます
石巻市門脇地区に[がんばろう!石巻]という大きな看板があり、観光名所となっている。
私は昨年の夏以来久しぶりにここを訪れた。
[足、大丈夫かい?]ぬかるみに足をとられないように、ゆっくり松葉杖をついて歩く私に声をかけてくれたのは遠山弘毅さん(58)。
遠山さんは名所となったそこで、昨年春ぐらいから小さなテントで[とまりの駅]という仮設店舗をオープンした。
[ここがこんな風に観光地になるのは辛くないですか?]と聞いてみた。
[うーん、初めはね、そりゃー複雑な気持ちだったよ。この辺りは500人もの住民が亡くなった。裏山に逃げて、助かったけど、火の海になったんだ]
[火の海から、助けてくれー、助けてくれー、という声が聞こえたけど、行ったら自分も死んでしまう。何もできなかった。そのうち声が聞こえなくなって…]自分を責めるように顔をしかめて辛い話をしてくれた。
遠山さんは、元々この場所で洋品店を営んでいたという。
店先にこんな手書きの看板がある事に気づいた。
<お声を掛けて頂ければ、この地域の前行政委員の遠山が震災時の状況についてご説明させて頂きます>
店内には震災時の写真が沢山展示されている。
そして、売り物は鯨の缶詰だけしかない。
[観光でも来て貰った方がいいんだ。忘れないでほしい。皆の供養の為にも生きてる我々は頑張らねばね…]
遠山さんは、商売をするというより、ここで起きた事を皆に伝えることを生き残った自分の使命だと感じているのだ。
便乗で商売をしている人なのではないかと思った自分を恥じた。
[がんばろう!石巻]の看板の下に設けられた祭壇に手を合わせていると、遠山さんがお線香を持ってきてくれた。
[この隣にある小さな祭壇はね。すぐそこで亡くなった幼稚園児の供養なんだ]
祭壇は色とりどりの花で飾られ、小さなお地蔵さんが沢山並んでいる。
[お母さん達がここで、子供達の名前を叫んでずっと泣いていたんだ]と言ったまま遠山さんは口を真一文字に結んだ。
歯を食いしばったが、涙が溢れ出てくる。
そんな私の隣で遠山さんが一緒に手を合わせてくれた。
鯨の缶詰を買い、再会を約束し車に乗り込むと、遠山さんが息を切らしてやってきて、巻物を広げてこういった。
[これ私が作ったものだけど貰ってくれないか?]
巻物には可愛らしい猫の絵にこんなメッセージが添えてあった。
<心を込めて有難う。いつもいつも有難う>
こちらこそ有難うと大きな声で言いたい。
文 シギー吉田
以下サイトより
http://jisin.jp/
生かされている[今]を懸命に生きて行きます
心を込めて有難う
いつもいつも有難う。
このデジログへのコメント
3月11日14時46分は日本人として忘れられない時間ですね
仕事の手を止めて黙祷をささげました
合掌
りぶらさん:そうですね。阪神の方も被害が大きかったけど東北のは色んな地域に影響がでていたし印象強いです
門脇は、大変な被害でしたね。感動的なのは釜石東中の生徒の行動日頃の訓練で、近くの小学校を助けました
管理貞操帯さん:素敵ですね普段から頑張ってるからこその結果ですよね
何人かの老人をリヤカーに乗せ、高台に移動させています。群馬大学の片田教授のレクを、生徒が守ったのです
管理貞操帯さん:守られてるって素敵ですね
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