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成程話:人の美点を引き出す
2013年03月22日 09:21
ジョン・C・マクスウェル氏の心に響く言葉より
19世紀の後半、二人の権力者がイギリス政治の指導者の地位をめぐって競っていた。
ウイリアム・グラッドストンとベンジャミン・ディズレーリである。
多くの人は自由党の党首を30年も続けているグラッドストンこそビクトリア朝イギリスの最高の資質を具現した人物であると信じている。
高級官吏であり、演説がうまく、財政に明るく、しかも高潔な人格の持ち主だ。
4度も首相を務めた人物はイギリスの歴史上彼をおいていない。
一方、ベンジャミン・ディズレーリは二度にわたって首相を務めた。
30代で政治の世界に身を投じ、外交と社会改革の分野で名をあげた。
彼の最大の功績はスエズ運河の株式の買収を見事に指導したことである。
どちらの人物もイギリスの為に多大な業績を残したが、指導者としての際立った違いは民衆との接し方だった。
それについては、この二人の政治家とそれぞれ別の日に夕食を共にしたある若い女性の述懐がよく物語っている。
二人の印象を尋ねられた彼女はこう答えている。
[グラッドストン氏と同席した後、私は彼こそイギリスで最も頭のいい男性だと思いました。でも、ディズレーリ氏と同席した後では、私は自分こそイギリスで最も頭のいい女性だと思えました]
ディズレーリは人びとを引きつけ、この人についていきたいと思わせる資質を備えていた。
彼にはカリスマ性があったのである。
[他人に対してできる最も偉大な善行は、自分が持っている富を分かち合うだけでなく、他人が持っている富を本人に発見させることだ]というのが彼の哲学である。
もし貴方が人を高く評価し、励まし、潜在能力を発揮させるのを手伝うなら、その人は貴方についていきたいと思うようになる。
『[人の上に立つ]ために本当に大切なこと』ダイヤモンド社
どんな人でも美点や長所や魅力といった宝物を持っているものだけど、自分では意外にそれに気づかない。長所を短所や嫌な部分だと思い込んでいたりする。
でも、短所も見方を変えれば長所になる。
その人が本来持つ長所や美点に気にづかせてくれる人は最高のメンターであり師匠だ。
人は認められ賞賛されれば、俄然やる気が出てくる。
でも、多くの人は自分が認められたいが為に、自分のことばかり話をする。
自分のことより先に人の美点を引き出す人でありたいな
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